社会保障

車椅子や補聴器、眼鏡などの費用負担を軽減できる「補装具費」とは

車椅子や補聴器、眼鏡などの費用負担を軽減できる「補装具費」とは

この記事では「補装具費」について解説していきます。


障害によっては、車椅子や補聴器などの用具が必須になり、健常者とは違って費用が付いて廻ることになってしまいます。

日本の社会保障では、障害のある人が必要な用具を揃えるための費用負担を軽減できる、「補装具費」という制度が存在します。


この記事を読めば、「給付の対象になる補装具」「負担上限額」「申請・利用手続き」などを知ることができます。


 

障害のある子どもを持つ親が読むべきおすすめの本7選【2024年版】

子供の将来を心配することは、親にとっては当然のことかもしれません。とりわけ、子どもに障害があった場合は、そうでない場合とは比較にならないでしょう。この記事では、障害のある子どもを持つ親が読むべきおすす ...

続きを見る



補装具費とは

補装具費とは

補装具費(ほそうぐひ)とは、障害のある人が日常生活を送る上で必要な用具(補装具)の購入又は修理に要した費用を支給する制度です。


障害者(児)の失われた部位や障害のある部分を補って、日常生活や職業活動を容易にするために、車椅子や補聴器などの必要な用具(補装具)の購入費や修理費を支給します。


また、障害者の利便に照らして補装具の購入よりも借受が適切と考えられる場合に限り、借受も補装具費の対象となります。


給付の対象者

補装具を必要とする障害者、障害児、難病患者等。


給付の対象になる補装具

  1. 義肢
  2. 装具
  3. 座位保持装置
  4. 車椅子
  5. 電動車椅子
  6. 歩行器
  7. 歩行補助杖
  8. 重度障害者用意思伝達装置
  9. 盲人安全杖
  10. 義眼
  11. 眼鏡
  12. 補聴器
  13. 座位保持椅子
  14. 起立保持具
  15. 頭部保持具
  16. 排便補助具


ただし、13~16は18歳未満の児童のみ対象になります。


利用者の負担上限額

補装具の購入・修理に係る費用の1割を自己負担することになります。


ただし、世帯の所得に応じた負担上限月額が設定されています(市町村民税課税世帯37,200円。市町村民税非課税世帯および生活保護世帯は利用者負担なし)。

所得区分 負担上限月額
市町村民税課税世帯 37,200円
市町村民税非課税世帯
利用者負担なし
生活保護世帯


ただし、上限月額よりも補装具に係る費用の1割の金額の方が低い場合には、その金額を支払います。


所得制限により支給対象外になる

世帯に市町村民税所得割が46万円以上の人がいる場合は保道具費の支給対象外となります。


障害の原因が労働災害の場合

障害の原因が労働災害などの場合は、『義肢等補装具費支給』制度の対象になります。


申請・利用手続き

申請から利用までの流れは下記のとおりです。


step
1
受付・申請

市町村の窓口にて申請を行います。



step
2
審査

市町村は、身体障害者更生相談所等の意見を基に、補装具の支給が適切かどうか審査します。



step
3
支給の合否

支給が決定された場合、補装具支給券の交付が行われます。



step
4
利用契約

補装具支給券を補装具業者に提示して購入(修理)の契約を結んでください。



step
5
補装具の提供

契約に基づいて補装具の提供を受けます。提供を受けた後に「利用者負担額」を業者にお支払いください。



問い合わせ先

問い合わせ先は、市区町村役場または福祉事務所になります。


自己負担額の軽減措置

補装具費は高額障害福祉サービス等給付費の対象

補装具費は高額障害福祉サービス等給付費の対象になるため、一定の金額を超えた場合は申請により超えた分が高額障害福祉サービス等給付費として後から支給されます。


高額障害福祉サービス等給付費の支給

同一月・同一世帯における下記の(1)の利用者負担の合算が、(2)の基準額を超えた場合、申請により超えた分が高額障害福祉サービス等給付費として後から支給されます。


ただし、負担額の軽減や介護保険から高額介護(予防)サービス費等が受けられる場合は、それらの支給額を差し引いて計算します。

なお、医療部分に係る利用者負担や食費等の負担額は合算の対象になりません。


(1)合算対象利用者負担

  1. 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス等(介護給付・訓練給付)に係る利用者負担
  2. 介護保険の居住サービス等の係る利用者負担
  3. 障害者総合支援法に基づく補装具費に係る利用者負担
  4. 児童福祉法に基づく障害児通所支援に係る利用者負担
  5. 児童福祉法に基づく障害児入所支援に係る利用者負担




(2)基準額

市町村民税課税世帯は37,200円、それ以外は0円。


ただし、同一世帯で障害児に係る利用者負担(上記1.4.5.のいずれかに限る)が複数ある場合は基準額を引き下げる特例があります。


補装具の種目と金額

名称 基準額
義肢  423,000
装具 84,000
座位保持装置 352,000







グラスファイバー 3,550
木材 1,650
軽金属 2,200


グラスファイバー 4,400
木材 3,700
軽金属 3,550
身体支持併用 3,800

レディメイド 17,000
オーダーメイド 82,500



6D未満 17,600
6D以上10D未満 20,200
10D以上20D未満 24,000
20D以上 24,000
遮光用 前掛式 21,500
コンタクトレンズ 15,400


掛けめがね式 36,700
焦点調整式 17,900


高度難聴用ポケット型 34,200
高度難聴用耳かけ型 43,900
重度難聴用ポケット型 55,800
重度難聴用耳かけ型 67,300
耳あな型(レディメイド) 87,000
耳あな型(オーダーメイド) 137,000
骨導式ポケット型 70,100
骨導式眼鏡型 120,000


普通型 100,000
リクライニング式普通型 120,000
ティルト式普通型 148,000
リクライニング・ティルト式普通型 173,000
手動リフト式普通型 232,000
前方大車輪型 100,000
リクライニング式前方大車輪型 120,000
片手駆動型 117,000
リクライニング式片手駆動型 133,600
レバー駆動型 160,500
手押し型A 82,700
手押し型B 81,000
リクライニング式手押し型 114,000
ティルト式手押し型 128,000
リクライニング・ティルト式手押し型 153,000




普通型(4.5km/h) 314,000
普通型(6.0km/h) 329,000


A 切替式 157,500
B アシスト式 212,500
リクライニング式普通型 343,500
電動リクライニング式普通型 440,000
電動リフト式普通型 701,400
電動ティルト式普通型 580,000
電動リクライニング・ティルト式普通型 982,000
座位保持椅子(児のみ) 24,300
起立保持具(児のみ) 27,400


六輪型 63,100
四輪型(腰掛つき) 39,600
四輪型(腰掛なし) 39,600
三輪型 34,000
二輪型 27,000
固定型 22,000
交互型 30,000
頭部保持具(児のみ) 7,100
排便補助具(児のみ) 10,000








普通(木材) 3,300
伸縮(木材) 3,300
普通(軽金属) 4,000
伸縮(軽金属) 4,500
カナディアン・クラッチ 8,000
ロフストランド・クラッチ 8,000
多点杖 6,600
プラットフォーム杖 24,000



障害のある子どもを持つ親が読むべきおすすめの本7選【2024年版】

子供の将来を心配することは、親にとっては当然のことかもしれません。とりわけ、子どもに障害があった場合は、そうでない場合とは比較にならないでしょう。この記事では、障害のある子どもを持つ親が読むべきおすす ...

続きを見る




-社会保障
-,