社会保障

生活保護の扶養義務についてわかりやすく解説

生活保護の扶養義務についてわかりやすく解説

この記事では、「生活保護の扶養義務」について解説していきます。


生活保護を頼る前に、親族内に申請者を援助できる者がいればその人からの援助を優先することになります。

3親等内の親族には扶養義務があるからです。

 

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3親等内の親族には扶養義務がある

3親等内の親族には扶養義務がある

出典:オリックス生命


生活保護を受給できるかどうかを判断する審査項目の1つが、扶養義務のある親族が援助してくれる場合は、生活保護を受けられないか、または受けられたとしても減額支給されることになっています。


扶養義務のある親族とは、3親等内の親族のことです。

このうち、申請者の親、配偶者、子ども、兄弟姉妹といった人は法律上扶養義務があることが明記されていることから、絶対的扶養義務者といわれ、生活保護を申請した場合に、援助できないかが問われます。


また、扶養義務者には自分の生活を損なわない範囲で支援を行えばよい生活扶養義務がありますが、配偶者は、「生活保持義務関係」にある者とされ、扶養義務を最も強く求められます。

絶対的扶養義務者以外の3親等内の親族については、過去や現在において申請者やその家族を援助している場合など、特別な事情がある場合には扶養義務を負わせることができます。

この場合に扶養義務を負う人のことを相対的扶養義務者といいます。


なお、本人が離婚している場合、子どもについては、元配偶者にも扶養照会の書類が送られます。

子については、元配偶者であっても生活保持義務関係者としての責任があるからです。


3親等内の親族には扶養照会の書類が送付される

3親等内の親族には扶養照会の書類が送付される

生活保護の申請をすると、福祉事務所では扶養義務者に対し、申請者を援助できるかどうかについて質問する書類を送ります。

これを扶養照会といいます。扶養照会は、強制ではありません。

つまり、「扶養できる経済力があるのなら、必ず援助せよ」という強制力のある書類ではないということです。


しかし、生活保護費の不正受給の問題が注目を集める昨今では、「親族がもっと扶養義務を果たすべき」という声が高まっていました。

そこで生活保護法では、扶養義務者が扶養義務を履行していない場合、要保護者の生活保護の開始決定について、当該扶養義務者に書面で通知する旨が規定されています(24条8項)。

また、扶養義務者の資産や収入等について、本人はもちろん、扶養義務者の勤務先や利用している金融機関等に対して報告を求めることができる旨も規定されています(28条2項、29条1項)。

つまり、生活保護の申請をすると、要保護者の親兄弟に連絡が行き、扶養責任を果たすよう、強く要求されるということです。


ただし、これにより親兄弟に困窮を知られたくない要保護者が申請を取りやめる、保護開始を知った扶養義務者が「体裁が悪いから申請するな」と要求するといったケースが起きているという報告もあります。



金銭以外のサポートもある

金銭以外のサポートもある

金銭面での扶養ができなくても、訪問して精神的な支えるなるといったサポートができる場合は、扶養照会の書類にその旨を書きましょう。

支えになってくれる人がいてくれるということは生活保護を受けるうえで優位な判断材料になります。

 

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