社会保障

新生児訪問指導とは?指導内容や新生児がかかりやすい疾病をわかりやすく解説

【新生児訪問指導とは】指導内容や新生児がかかりやすい疾病をわかりやすく解説

この記事では「新生児訪問指導」について解説していきます。


育児に対して知識がなく、身近に頼りになる人がいない場合、どのように育児をしていけば良いのかわからず不安になると思います。

そんな方をサポートする制度が「新生児訪問指導」です。


助産師や保健師が訪問して、新生児の育児に必要なアドバイスをしてもらえます。


この記事を読めば、「新生児訪問指導の内容」「新生児がかかりやすい主な疾病」などを知ることができます。


 

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新生児訪問指導とは

新生児訪問指導とは

「新生児訪問指導」は、母子保健法第11条に定められた事業です。


主に新生児の発育、栄養、生活環境、疾病予防など育児上重要な事項の指導を目的として、生後28日以内(里帰りの場合は60日以内)に保健師や助産師が訪問する事業になります。

(新生児の訪問指導)第十一条

(1)都道府県又は保健所を設置する市の長は、前条の場合において、当該乳児が新生児であつて、育児上必要があると認めるときは、医師、保健婦、助産婦又はその他の職員をして当該新生児の保護者を訪問させ、必要な指導を行わせるものとする。ただし、当該新生児につき、第十九条の規定による指導が行われるときは、この限りでない。

(2)前項の規定による新生児に対する訪問指導は、当該新生児が新生児でなくなつた後においても、継続することができる。


育児上必要と認められる新生児の保護者に対して助産師や保健師などが訪問して指導を行います。

指導にかかる費用は税金で賄われるため、無料になります。


新生児がかかりやすい主な疾病

新生児がかかりやすい主な疾病



風邪

我々にとっていちばん身近な病気は風邪ですが、生まれてくるときにママから免疫をもらうおかげで、生後6ヶ月ぐらいまではあまり風邪をひきません。


発熱は38度台に及ぶことがあり、体の中にウイルスへの免疫ができれば自然に治ります。一般的には3~4日で症状は軽快します。

食欲があればミルクや離乳食はいつも通りに行いましょう。熱、せき、下痢のときはとくに水分補給に気をつけましょう。


突発性発疹

突発性発疹とは乳幼児期の赤ちゃんの代表的な病気で、発熱と発疹を伴うウイルス性の感染症です。


突然38度~40度ぐらいの高熱を出し、熱が下がると共に全身に発疹が出現します。熱は3~4日で下がり、その後2~3日間全身に赤い細かい発疹が出ます。

生後4カ月頃からかかる可能性があり90%は1才未満でかかります。

周りに発疹が出ている赤ちゃんがいたとしても感染力は弱いのであまり心配する必要はありません。


ウイルス感染症であるため、抗生物質は無効であり、解熱剤や輸液など必要に応じて対症療法がメインになります。


百日ぜき

百日咳は、特有のけいれん性の咳発作を特徴とする急性気道感染症です。


母親からの免疫(経胎盤移行抗体)が十分でなく、3種混合ワクチンの接種が済んでいない1歳以下の赤ちゃんが罹患しやすく、百日ぜきの子どもや大人からうつります。


1歳以下の乳児、特に生後6 カ月以下では死に至る危険性も高いです。


急性中耳炎

急性中耳炎は、鼻やのどについた細菌が、耳管から中耳腔に感染することによって起こる病気です。

風邪などの感染後に引き続いて発症することが多く、肺炎球菌、インフルエンザ菌の感染が発症原因の8割を占めています。


耳が痛いので赤ちゃんは手で耳をさわったり、激しく泣いたりします。

熱が出ることもあり、原因になっている細菌に合った抗生物質で治療します。酷くなると中耳に穴をあけて膿を出すこともあります。


湿疹

湿疹とは、皮膚の表層(表皮・真皮上層)に起こる炎症の総称で、皮膚炎とも呼ばれます。

かゆみに加え、赤み、細かいブツブツ、小さな水疱などが混じり合ってみられます。


生後2ヶ月ごろから多くなります。ほっぺたに赤いブツブツができたり、白いフケのようなカサカサができたり、タイプはさまざまです。

離乳食が始まると口の周りや手のひらに出ることもあります。顔や手をいつも清潔にして、塗り薬をきちんと塗ると治ります。

医療機関を受診して、湿疹に合った塗り薬を処方してもらいましょう。


ロタウイルス下痢症

ロタウィルスによる非常に感染力の強い病気で、免疫のない小児では6か月~2歳くらいまでに必ずと言っていいほど経験する病気です。

水のような多量の下痢便が特徴で、便の色も米のとぎ汁の様に白っぽくなることから、白色便性下痢とも言われます。激しい嘔吐を伴うこともあるため嘔吐下痢症、小児仮性コレラ、白痢などとも呼ばれています。


かかる頻度が非常に高く、乳幼児の冬の急性の下痢症の8割以上を占めます。


ウィルスが原因なので、特効薬はありません。ウイルスを排泄するためにも下痢止めは使用しません。

脱水症状を起こしやすいので、こまめな水分補給が不可欠です。


合併症がなければ、普通嘔吐は1~2日で、下痢は1週間くらいでおさまり、だんだん黄色くなって治ります。


質問しておくべきと良い育児の注意点

質問しておくべきと良い育児の注意点

初めての出産で育児をしたことのない方は、どのようなことに注意をすればいいのかよく分らず、不安になっていると思います。

新生児訪問指導では、助産師や保健師の方がやってくるので誰もが気をつけるべき基本的なことを指導してもらえます。

また、赤ちゃんの様子を確認し、赤ちゃんに合ったオムツの付け方や気温に合った衣類の量などの指導も受けましょう。


気になっていることがあれば、事前にまとめておくとスムーズに話が進みます。


「新生児訪問指導」と「乳児家庭全戸訪問事業」の違い

「新生児訪問指導」と「乳児家庭全戸訪問事業」の違い

「新生児訪問指導」は、、主に新生児の発育、栄養、生活環境、疾病予防など育児上重要な事項の指導を目的として、生後28日以内(里帰りの場合は60日以内)に保健師や助産師が訪問する事業です。


一方で、「乳児家庭全戸訪問事業」は、主に

1、育児に関する不安や悩みの傾聴、相談
2、子育て支援に関する情報提供
3、乳児及びその保護者の心身の様子及び養育環境の把握
4、支援が必要な家庭に対する提供サービスの検討、関係機関との連絡調整を行う事業です。

対象者は、生後4か月を迎える日までの赤ちゃんがいる全ての家庭です。 


 

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