失業保険の基本手当(失業手当)は、働いていた時の45%~80%が支給されると思っていませんか?
失業手当には上限額が設けられており、必ずしも45%~80%がもらえるとは限らないのです。
この記事を読めば、年齢別の上限額を知ることができ、お得な退職タイミングを知ることができるようになります。
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仕事を辞めたときの年齢で失業手当の上限額が変わる
失業手当(基本手当日額)を増やす方法を考えるとき、意外に見落としがちなのが退職時の年齢です。
「年齢条件は、会社都合の場合の所定給付日数にだけ反映されるので、基本手当日額には一切関係ない」と思い込みがちですが、実はそんなことはないのです。
「基本手当日額にはあらかじめ”上限額”が決まっていて、その額より高いときは”上限額”がその人の基本手当日額となる」のです。
この上限額は、退職時の年齢によって決められているわけですから、年齢はおおいに関係があります。
総額10万円も増える
ひとつ例をあげると、45歳の誕生日まであと1ヶ月で退職したAさんの場合、過去半年の給料を180で割った額は1万8000円(平均月額54万円)だったとします。
この額に給付率50%をかけると計算上の基本手当日額は9000円ですが、そこで「月27万円はもらえる」などと早とちりをしてはいけません。
実際には、30歳以上45歳未満の上限額は7605円なので、Aさんの基本手当当日額もこの額となります。
ところが、もしAさんが満45歳の誕生日(厳密には誕生日の前日)を待って退職した場合、45歳以上60歳未満の上限は8370円なので、Aさんの基本手当日額は765円も上がるのです。
「たった765円と侮るなかれ」Aさんの所定給付日数が150日(被保険者期間20年以上の自己都合退職者)ならば、もらえる総額は11万円以上もの差が出ることになるのです。
年齢 | 基本手当日額の上限額 |
30歳未満 | 6,760円 |
30歳以上45歳未満 | 7,510円 |
45歳以上60歳未満 | 8,265円 |
60歳以上65歳未満 | 7,096円 |
20代や30代で高給取りという恵まれた人は少ないでしょうが、40台になるとそこそこの給料をもらっている人も珍しくありませんので、ボーダーライン上の人は退職時の年齢のことも頭に入れたうえで基本手当を計算しておきましょう。
まとめ
失業手当(基本手当日額)は退職時の年齢によって変わってきます。
基本手当日額にはあらかじめ”上限額”が決まっていて、その額より高いときは”上限額”がその人の基本手当日額となります。
失業手当の受給期間は年齢によって異なることは有名ですが、1日の”上限額”も変わってくるのです。
これによって、仕事を辞めたときの年齢で失業手当が10万円も変わってきます。