障害を持った方への社会保障政策として、障害を持った方にも自立してもらい、可能な範囲で身の回りのことや生活に必要な貨幣を手に入れてもらう、という方針があります。
たとえば、障害者施設に入所している方が退所し、自力で生活を維持できるようになることなどです。
地域相談支援制度では、障害を持った方が地域生活へ移行・継続できるように支援する準備が整えられています。
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地域相談支援とは
地域相談支援とは、障害のある人が地域生活へ移行できるように、または地域生活を継続できるようにするための支援を行うものです。
施設入所者や精神科病院に入院中の人に対しては「地域移行支援」、居住生活者に対しては「地域定着支援」があります。
費用はかからず、無料で利用できます。
問合わせ先は、居住の市区町村役場になります。
地域移行支援とは
地域移行支援の事業では、障害者支援施設等に入所している障害者や、精神科病院に入院している精神障害者が地域生活に移行する際の相談や支援等の援助を行います。
サービスの内容
入所施設や精神科病院等からの退所・退院にあたって支援を必要とする障害者に対し、入所施設や精神科病院等における地域移行の取組と連携しながら、住居の確保その他の地域における生活に移行するための活動に関する相談、地域移行のための障害福祉サービス事業所等への同行支援などを行います。
対象者
地域移行支援の対象者は、下記に該当する人になります。
- 障害者支援施設、のぞみの園、児童福祉施設又は療養介護を行う病院に入所している障害者(児童福祉施設に入所する18歳以上の者、障害者支援施設等に入所する15歳以上の障害者みなしの者も対象。)
- 精神科病院に入院している精神障害者
- 救護施設又は更生施設に入所している障害者
- 刑事施設(刑務所、少年刑務所、拘置所)、少年院に収容されている障害者
- 更生保護施設に入所している障害者又は自立更生促進センター、就業支援センター若しくは自立準備ホームに宿泊している障害者
地域定着支援とは
地域定着支援とは、利用者が自立した日常生活または社会生活を営むことができるように支援する事業です。
当該利用者との常時の連絡体制を確保し、当該利用者に対し、障害の特性に起因して生じた緊急の事態その他の緊急に支援が必要な事態が生じた場合に、相談その他の必要な支援が、保険、医療、福祉、就労支援、教育等の関係機関との密接な連携のもとので、当該利用者の意向、適性、障害の特性その他の状況およびその置かれている環境に応じて適切に対応します。
対象者
- 精神医療の受療中断者
➝ 精神科医療機関への概ね1か月以上の受診中断、又は服薬中断等により、日常生活上の危機が生じている者。 - 精神疾患が疑われる未受診者
➝ 地域生活の維持・継続が困難であったり、家族・近隣との間でトラブルが生じるなどの日常生活上の「危機」が発生しており、精神疾患が疑われ、入院以外の手法による医療導入が望ましいと判断される者。
なお、対象者が危機と捉えていなくとも、対象者が精神症状の悪化により生活上の困難をきたすと想定される場合も対象とする。 - 重度の精神障害者
- ひきこもりの精神障害者
➝ 特に身体疾患等の問題がないにも関わらず、数ヶ月以上、社会参加活動を行わない状態や自室に閉じこもり家族等との交流がない状態が続いている者で、精神疾患(主として統合失調症)による入院歴又は定期的な通院歴のあるもの又は、症状等から精神疾患が疑われるもの。 - 長期入院等の後、退院した者
➝ 精神疾患による長期(概ね 1 年以上)の入院又は、複数回繰り返しての入院から退院し、病状が不安定な者。
支援期間
利用者が、円滑に医療機関や障害福祉サービスによる安定的な支援に移行するまでの間とし、概ね6カ月を目安としています。
予定した実施期間の終了後も、対象者の疾患が重度であるなど、地域の多職種チームでの支援を要する場合は実施期間を延長することもあります。
なお、この支援は地域生活の継続を目的としていますが、自傷他害の恐れがあるなど必要が生じた際には、都道府県担当課等と協議し、精神保健福祉法に基づく入院措置等を検討します。
支援の流れ
地域定着支援は下記の流れに添って行われます。
相談受付、状況把握
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個別支援会議の開催
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初回訪問
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アセスメント
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個別支援計画の作成
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個別支援計画の実施(危機介入を含む)
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再アセスメント及びモニタリング
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実施評価(エバリュエーション)
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支援修了
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