この記事では「障害児通所支援」について解説していきます。
障害のある者は、支援を必要としたり、日常生活における基本的動作などを行えるように訓練する必要があります。
「障害児通所支援」では、障害児の居る所へ出向いて支援・指導を行う制度が整えられています。
この記事を読めば、「障害児通所支援の内容」「利用者の負担額」「申請・手続き」などを知ることができます。
-
障害のある子どもを持つ親が読むべきおすすめの本7選【2024年版】
子供の将来を心配することは、親にとっては当然のことかもしれません。とりわけ、子どもに障害があった場合は、そうでない場合とは比較にならないでしょう。この記事では、障害のある子どもを持つ親が読むべきおすす ...
続きを見る
障害児通所支援とは
障害児通所支援とは、身体に障害のある児童、知的障害のある児童、精神に障害のある児童(発達障害児を含む)または難病等により障害のある児童に対して、児童福祉法にもとづき、障害児通所支援が行われます。
また、それらに係る費用が障害児通所給付(医療型児童発達支援のうち治療に係るものについては肢体不自由通所医療費)として支給されます。
支給の内容
障害児通所支援には下記の5つの種類があります。
- 児童発達支援
- 医療型児童発達支援
- 放課後等デイサービス
- 居宅訪問型児童発達支援
- 保育所等訪問支援
それぞれわかりやすく解説していきます。
1.児童発達支援とは
障害児を保護者のもとから児童発達支援センター等に通わせて、日常生活における基本的動作の指導、独立自活に必要な知識技能の付与又は集団生活への適応のための訓練を提供することを目的とした事業です。
2.医療型児童発達支援とは
肢体不自由のある児童について、上記1の支援および治療を行います。
3.放課後等デイサービス
学校就学中の障害児に対して、学校授業終了後または休業日に児童発達支援センター等の施設に通わせ、生活能力向上のために必要な訓練、社会との交流の促進等を行います。
4.居宅訪問型児童発達支援
上記1~3の支援等を受けるために外出することが著しく困難な重度の障害児について、居宅を訪問して日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与等の支援を行います。
5.保育所等訪問支援
児童が集団生活を営む施設等(保育所等)に通う障害児について、当該施設を訪問し、障害児本人や訪問先施設のスタッフに対し、当該施設における障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援等を行います。
利用者の負担額
障害児通所支援を利用する者は、サービスにかかる費用の一定額を自己負担することになります。
負担額は居住の市区町村によって異なります。
ただし、世帯の所得に応じた負担上限額が設定されており、1ヶ月に利用したサービス量にかかわらず負担は上限額までとなります
ただし、食費は別途実費負担することになります。
所得区分 | 負担上限額 | |
生活保護(生活保護受給世帯) | 0円 | |
低所得(市町村民税非課税世帯) | 0円 | |
一般1 |
居宅で生活する障害児 | 4,600円 |
居宅で生活する障害者および20歳未満の施設入所者 | 9,300円 | |
一般2 | 37,200円 |
問い合わせ先
問い合わせ先は、居住の市区町村役場になります。
利用者負担の軽減措置
- 食費の実費負担についての所得に応じた軽減措置があります
- 第2子以降の乳幼児にかかる障害児通所支援の利用者負担額については、多子軽減措置があります
- 世帯における同一月の障害児通所支援の利用者負担額と障害福祉サービス等の利用者負担額の合計が所得に応じた基準額を超えた場合は、申請により超えた分が後から高額障害児通所給付等として支給されます。
高額障害福祉サービス等給付費の支給
同一月・同一世帯における下記の(1)の利用者負担の合算が、(2)の基準額を超えた場合、申請により超えた分が高額障害福祉サービス等給付費として後から支給されます。
ただし、負担額の軽減や介護保険から高額介護(予防)サービス費等が受けられる場合は、それらの支給額を差し引いて計算します。
なお、医療部分に係る利用者負担や食費等の負担額は合算の対象になりません。
(1)合算対象利用者負担
- 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス等に係る利用者負担
- 介護保険の居住サービス等の係る利用者負担
- 障害者総合支援法に基づく補装具費に係る利用者負担
- 児童福祉法に基づく障害児通所支援に係る利用者負担
- 児童福祉法に基づく障害児入所支援に係る利用者負担
関連記事
・障害者(児)を援助する「介護給付」とは?詳細をわかりやすく解説
・車椅子や補聴器、眼鏡などの費用負担を軽減できる「補装具費」とは
・障害児が施設で支援を受けられるようになる「障害児入所支援」とは
(2)基準額
市町村民税課税世帯は37,200円、それ以外は0円。
ただし、同一世帯で障害児に係る利用者負担(上記1.4.5.のいずれかに限る)が複数ある場合は基準額を引き下げる特例があります。
障害児通所支援の申請・手続き
下記のステップで手続きが行われます。
step
1申請
step
2業者と契約
step
3サービス支給の決定
step
4利用開始
-
障害のある子どもを持つ親が読むべきおすすめの本7選【2024年版】
子供の将来を心配することは、親にとっては当然のことかもしれません。とりわけ、子どもに障害があった場合は、そうでない場合とは比較にならないでしょう。この記事では、障害のある子どもを持つ親が読むべきおすす ...
続きを見る