失業保険の基本手当(失業手当)は失業中にお金を貰えるありがたい制度です。
できることなら長期間受給したいと考える人もいると思います。
この記事では、失業手当が延長される方法について分かりやすく解説していきます。
公共職業訓練を受けると、失業手当が延長される
所定給付日数(失業手当を受給できる期間)を増やすには、とにかく”雇用保険の加入年数”(被保険者期間)を長くするしかないわけですが、たとえ被保険者期間が短い人でも結果的に給付日数を増やす裏ワザがひとつだけあります。
それは、失業手当をもらっている間に職業安定所の紹介で「公共職業訓練」を受講することです。
というのも、失業して雇用保険受給中の人が公共職業訓練を受講した場合、たとえその受講途中で所定給付日数が切れたとしても、「失業手当の支給が訓練修了まで延長される」システムになっているからです。
なかなか就職できない人が闇雲に就職活動を続けても、失業期間が長くなるばかりで、いずれ雇用保険も切れてしまいます。
そこで、そんな人は一度公共の職業訓練施設で用意したプログラムを受講して技術や技能を身につけてから就職活動をした方が、就職できる可能性は高くなるわけで、そのために公共職業訓練を受講中に限って失業給付金の支給を延長しようという制度が用意されているのです。
この制度を「訓練延長給付」と呼んでおり、下記の3つの期間について適用されます。
- 訓練などを受けるために待機している期間
- 訓練などを受講している期間(最長2年)
- 訓練などの修了後に再就職が困難な機関(最長30日)
現実には2.以外はほとんど適用されることはありませんが、2.だけにしてもかなりお得です。(数年前から、長期間休止していた3.が都市部の地域で復活している)
公共職業訓練は、ほとんどが3ヶ月または6ヶ月コースですが、なかには1年コースや2年コース(おおむね30歳以下の若年者が対象)もあります。
つまり、この制度をうまく活用すれば、所定給付日数が90日の人でもそれにプラスして公共職業訓練を受講する3ヶ月から6ヶ月にもわたって失業手当の支給が延長となり、理論的には180日から270日分も受給できる可能性もあるわけです。
もし運よく2年コースに入校できれば、90日の人でもなんと最長で810日前後も失業手当を受講できることになります。
ただし、より長く失業手当をもらうために、受給資格切れ直前になってから訓練を開始しようとするズルを防止するため、現在は、一定の給付日数を残していないと、延長給付はされなくなっています。
具体的には、原則として、所定給付日数の3分の2の手当をもらうまで(上限150日)に訓練を開始しないと延長給付の対象にはなりません。
まとめ
失業保険の基本手当の所定給付日数は増やすことができます。
それは、失業手当をもらっている間に職業安定所の紹介で「公共職業訓練」を受講することです。
失業して雇用保険受給中の人が公共職業訓練を受講した場合、たとえその受講途中で所定給付日数が切れたとしても、「失業手当の支給が訓練修了まで延長される」システムになっているからです。
所定給付日数が90日の人でもそれにプラスして公共職業訓練を受講する3ヶ月から6ヶ月にもわたって失業手当の支給が延長となり、理論的には180日から270日分も受給できる可能性もあるわけです。
もし運よく2年コースに入校できれば、90日の人でもなんと最長で810日前後も失業手当を受講できることになります。
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