社会保障

雇用保険(失業保険)の給付を受けられる人と受けるための条件

雇用保険(失業保険)の給付を受けられる人と受けるための条件

雇用保険の失業したときにもらえる給付金は、すべての失業者が受け取れるわけではありません。

給付を受け取るには条件があり、それを満たす必要があります。


この記事を読めば、「給付を受けられる人」と「受けるための条件」を知ることができます。


雇用保険の被保険者には4種類ある

雇用保険の被保険者には4種類ある

雇用保険の給付の支給対象(受給資格者)となるのは、雇用保険の制度に加入している事業所(適用事業所)で、一定期間、雇用保険の被保険者(雇用保険に加入している人のこと)として働いていた人だけです。


被保険者には、下記の4種類があります。

  1. 一般被保険者
  2. 高年齢被保険者
  3. 短期雇用特例被保険者
  4. 日雇労働被保険者


それぞれわかりやすく解説していきます。


1.一般被保険者

下記の2~4までの被保険者以外の被保険者で、ほとんどの被保険者がこれに該当します。

一般保険者とは、1週間の所定労働時間が 20時間以上で、31日以上雇用される見込みのある者のことです。

フリーターやパート・アルバイト労働者も、この要件を満たせば雇用保険の被保険者になります。


2.高年齢被保険者

65歳以上の被保険者がこれに該当します(3・4に該当する者は除きます)。


3.短期雇用特例被保険者

冬季限定のスキー場や夏季の海水浴場での業務など、その季節でなければ行えない業務のことを季節的業務といいます。

季節的業務に雇用される者のうち、雇用期間が 4ヶ月以内の者および週の労働時間が 30時間未満の者を除いたものが短期雇用特例被保険者として扱われます(4に該当する者は除きます)。


また、短期雇用特例被保険者が同一の事業主に 1年以上引き続いて雇用された場合は、1年経った時点から、短期雇用特例被保険者から一般被保険者に切り替わります。


4.日雇労働被保険者

雇用保険の被保険者である日雇労働者のことです。

日雇労働者とは、日々雇い入れられる者や 30日以内の短い期間を定めて雇用される者のことです。


なお、上記の4種類以外にも令和 4年 1月 1日から 65歳以上の複数就業者の雇用保険加入も認められています。

具体的な要件は、2つの事業所においてそれぞれ 5時間以上 20時間未満で働き、雇用保険の被保険者ではない者が2つの事業所を通算して週 20時間以上となる場合には申し出により雇用保険に加入することができます。


求職者給付(失業給付金)をもらうための条件

求職者給付(失業給付金)をもらうための条件

雇用保険の最も重要な保険は、求職者に給付される求職者給付ですが、求職者給付の支給を受けるためには、被保険者の種類ごとに下記のような被保険者期間の条件を満たさなければなりません。


1.一般被保険者の求職者給付(基本手当)

基本手当の給付を受けるには、下記の3つの要件を満たす必要があります。

①離職によって、雇用保険の被保険者資格の喪失が確認されている
②現に失業している
③離職日以前の 2年間に通算して 12ヶ月以上の被保険者期間がある


ただし、③の要件については、離職の原因が倒産・解雇・セクハラなどによる場合には、離職日以前の 1年間に通算して 6ヶ月以上の被保険者期間があるかどうかで判断します。

各月の賃金支払基礎日数(基本給の支払の対象となっている日数のことで、有給休暇や休業手当の対象となった日数も加えられる)が 11日以上の月を被保険者期間 1ヶ月とします。

なお、各月ごとに区切った結果、端数が生じた場合、その期間が 15日以上であり、賃金支払い基礎日数が 11日以上であれば、2分の1ヶ月としてカウントします。


さらに、令和 2年 8月以降は、「賃金支払いの基礎となった時間が 80時間以上である月」についても被保険者期間を 1ヶ月として数えます。

これら 11日以上や 80時間以上の基準は、下記の2・3の被保険者期間の算定時も同様に準用されます。


2.高年齢被保険者の求職者給付(高年齢求職者給付金)

離職日以前 1年間に被保険者期間が 6ヶ月以上あることが支給要件となります。


3.短期雇用特例被保険者の求職者給付(特例一時金)

離職の日以前 1年間に被保険者期間が 6ヶ月以上あることが支給要件となります。


在職期間が短いと求職者給付がもらえない

在職期間が短いと求職者給付がもらえない

退職勧告を受けたのではなく、会社の早期退職優遇制度に応募する場合、特定受給資格者とは扱われないので、基本手当を受給するためには 12ヶ月以上の被保険者期間が必要です。

もっとも、近年では1つの会社に 1年もいないということもあります。

この場合、以前に勤めていた会社での被保険者期間を通算することも可能ですが、かつて勤めていた会社の離職時に基本手当の受給資格を満たしている場合には、通算できなくなります。


たとえば、A社に数年勤務し、受給資格を取得後、B社に転職し、6ヶ月経過後に社内に恒常的に設置されている早期退職制度に応募した場合、B社の被保険者期間だけでは 12ヶ月という要件を満たしていません。

そこで、A社に勤務していた頃の被保険者期間を通算したいところですが、A社離職時に受給資格を取得しているため、A社に勤務していた時代の被保険者期間を通算することはできないのです。



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