社会保障

生活保護とは?生活保護の「制度の意味」や「4つの原理」を解説

生活保護とは?生活保護の「制度の意味」や「制度の原理」を解説

この記事では、「生活保護がどのような制度なのか」を解説していきます。


生活保護は国民の権利である、「健康で文化的な最低限度の生活」ができるように保障する制度です。

それらを実現するために4つの原理に基づいて、必要な援助を行います。

 

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生活保護の制度を知ることが大切

生活保護の制度を知ることが大切

生活保護という言葉はよくニュース等で見聞きしますが、その内容についてはあまり知らない人も多いと思います。

生活保護は、国民としての権利にもとづき、その制度を利用することで、現在直面している経済的危機を乗り越え、自立を目指すものです。


日本では、生活保護を受けるのは恥ずかしいことと捉える風潮もありますが、厚生労働省の「被保護者調査」によると、令和元年 2月時点で、163万 2904世帯が生活保護を受けています(月別概要:令和元年 2月分概数より)。


生活保護の内容について知っておくことで、将来への不安を多少なりとも和らげることができますし、家族や友人に助言できる機会があるかもしれません。


最低限の生活を営むための制度

最低限の生活を営むための制度

日本国憲法は国民の生存権を保障しています。

生存権とは、ただ命を保護するというようなものではなく、「健康で文化的な最低限度の生活」が国によって保障される権利なのです。


わが国の社会福祉・社会保障・公衆衛生についてのさまざまな法律は、いわば国民の生存権の保障を具体化したものです。生活保護について規定している生活保護法もその一つになります。


生活保護は最終手段であり、公的扶助という最強のセーフティーネットでもあります。

世帯の生活が苦しくなったとき、国が最低限度の生活ができるように保障し、その自立を助ける制度です。

一定の基準に従って、定められた要件を満たす場合、生活費や医療費などについて保護を受けることができます。

こうした保護を受けるためには、その世帯の人が自分たちの生活のために、持てる能力に応じて最善の努力をすることが必要です。

こうした努力をしても最低限度の生活ができない場合に、初めて国による保護が行われます。


生活保護は自分の権利を守る最後の危機管理手段です。


生活保護制度の4つの原理

生活保護制度の4つの原理

生活保護制度は、単に生活に困っている人の最低限度の生活を保障することだけを目的とする制度ではありません。

生活に困っている人が生活保護の制度を一時的に利用することによって、将来的には自立できるように必要な援助を行うこともその目的としています。


生活保護の制度には下記の4つの原理があります。

生活保護制度 4つの制度

  1. 国家責任の原理
  2. 無差別平等の原理
  3. 最低生活保障の原理
  4. 補足性の原理


それぞれわかりやすく解説していきます。


国家責任の原理

生活に困っているすべての国民に対し、その生活が困難な程度に応じ、国の直接の責任において必要な保護を行います。


国が最低限度の生活を保障しながら、保護を受ける者の自立を助け促していきます。


無差別平等の原理

人種、信条、性別、社会的身分などはもとより、生活困窮に陥った原因など一切を問わず、ただただ現在の生活が困窮しているかどうかという経済状態だけに着目して保護を行います。


たとえば、ギャンブルで破産して身を滅ぼしたような自業自得ともいえる、生活姿勢などに問題のある場合であっても、この原理により救済してもらえます。


最低生活保障の原理

最低生活保障の原理は憲法 25条の理念に基づいています。

保護の内容として、憲法で定められた健康で文化的な生活水準を維持することができる最低限度の生活の保障に値するものでなければならないとされています。

この健康で文化的な生活水準を満たすための保護基準については、厚生労働省が定めています。


補足性の原理

生活保護を受けるためには、最低限度の生活を維持するために自分のあらゆる資産(現金、不動産、預貯金、有価証券、生命保険の解約金、貸付金、高価な貴金属など)、労働能力その他の利用できる手段をすべて活用しても最低限度の生活が維持できないことが要件となります。


また、夫婦の一方、親、兄弟姉妹など、扶養義務者の扶養が受けられるときは、まずその扶養を受けられないか検討する必要があります。

さらに、年金、手当など他の法律、施策が受けられるときは、まずそれらを活用しなければなりません。

そうした上でも保護基準に届かない場合にはじめて、その届かない範囲内で生活保護が適用されることになります。



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