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犬猫に飼い主情報を記録したマイクロチップの装着を義務付け

犬猫に飼い主情報を記録したマイクロチップの装着を義務付け

犬猫の繁殖・販売業者に対し、飼い主情報を記録したマイクロチップの装着を義務付ける改正動物愛護法が2022年6月に施行されるのに伴い、環境省は2021年12月4日までに、施行前に業者が飼育していた犬猫にも装着を早期に義務付ける省令改正案を中央環境審議会部会で示しました。




マイクロチップを義務付ける理由

マイクロチップを義務付ける理由

マイクロチップは直径2ミリ、長さ10ミリ程度の円筒形の電子器具で、犬猫の遺棄や行方不明を防ぐのが装着の狙いです。
 

15桁の番号が記録され、注射で犬や猫の体に埋め込みます。

専用機器で番号を読み取り、データベースに登録された飼い主の氏名や連絡先などの情報と照合します。

業者から購入した人は、インターネットを通じて所有者を変更する必要があります。


改正動物愛護法は22年6月1日の施行日以降に新たに飼う繁殖・販売業者に対し、チップの装着と飼い主登録を義務付けますが、それ以前に業者が飼育している分についても義務化を求める声が出ています。


中環審部会で示された省令案は施行から30日以内の装着義務化を盛り込んでいます。


既に飼っている人については装着と登録が努力義務

既に飼っている人については装着と登録が努力義務

飼い主情報の登録やマイクロチップの装着は、改正動物愛護法に基づき、2022年6月からペットショップやブリーダーに義務付けられます。

犬や猫を購入した飼い主も、情報変更の届け出・登録が必要です。


既に飼っている人については装着と登録が努力義務となります。


マイクロチップ登録制度に関する飼い主の方向けQ&A

マイクロチップ登録制度に関する飼い主の方向けQ&A

マイクロチップとは、どのようなものか

マイクロチップは、直径2mm、長さ12mm程度の円筒形で、外側に生体適合ガラスを使用した電子標識器具です。

最近では直径1.2mm×長さ8mm程度のものが主流になりつつあります。


マイクロチップには、どのような情報が記録されているのか

マイクロチップには世界で唯一の15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)が記録されています。

この番号を専用のリーダー(読取り器)で読み取ります。


マイクロチップは、どこで装着できるのか

動物病院などで獣医師が専用の注入器を使って皮下に埋め込みます。

一度埋め込むと、首輪や名札のように外れ落ちる心配が少なく、半永久的に読み取りが可能な個体識別証になります。


品種にもよりますが、犬は生後2週齢、猫は生後4週齢頃から埋め込むことができるとされています。


犬や猫にマイクロチップを装着した獣医師からは「マイクロチップ装着証明書」が発行されます。

このマイクロチップ装着証明書は、飼い主の情報をデータベースへ登録する際に必要になりますので、なくさないように大事に保管してください。


マイクロチップを装着すると、どんな時に役立つのか

犬や猫が迷子になったときや、地震や水害などの災害、盗難や事故などによって、飼い主と離ればなれになった時に、皮下に埋め込まれたマイクロチップをリーダーで読み取ることで、番号が分かります。


その番号からデータベースに登録されている飼い主の情報と照合することで、飼い主の元へ戻すことができます。


知人や動物保護団体などから犬や猫を譲り受けた場合

ブリーダーやペットショップといった販売業者以外から犬や猫を譲り受けた場合には、マイクロチップの装着は必須ではありませんが、装着するように努めてください(努力義務)。

なお、マイクロチップを装着した場合、登録は義務になります。


マイクロチップが装着された犬や猫を譲り受けた場合

ブリーダーやペットショップなどから犬や猫を購入した場合や、知人や動物保護団体などからマイクロチップが装着された犬や猫を譲り受けた場合には、データベースに新たな飼い主の情報を変更登録する必要があります。


登録手数料の額はいくらなのか

登録手数料は、登録・変更登録1回につきオンライン申請では300円、紙申請では1,000円になります。

登録証明書の再交付の手数料は、オンライン申請では200円、紙申請では700円になります。


飼っている犬や猫が死亡した場合

指定登録機関に死亡の届出をする必要があります。



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