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女性が優遇されていた遺族年金に是正の動き 男女平等

女性が優遇されていた遺族年金に是正の動き 男女平等

厚生労働省は女性が優遇されていた遺族年金などを公平な制度へ変えていきます。

2025年に迎える5年に1度の年金制度改正で、遺族年金の男女差の是正や厚生年金の短時間労働者への適用拡大などを検討しています。

少子高齢化や就労状況の変化に対応した制度改革が動き始めました。


詳しく解説していきます。


女性の社会進出で専業主婦が激減 公的年金にも変化が求められる

女性の社会進出で専業主婦が激減 公的年金にも変化が求められる

女性の社会進出が広がり、会社員の夫と専業主婦の妻というモデル世帯は激減しています。

いまでは夫婦世帯の3割ほどになり、一番多かった時期からから半減しています。

年金に関連する制度には、かつての主流を前提とした仕組みが残るものが少なくありません。

時代に即した年金制度にするために、厚生労働省が動き始めました。


女性が優遇されていた遺族年金に是正の動き

女性が優遇されていた遺族年金に是正の動き

女性が優遇されていたそのひとつが遺族年金です。


遺族年金のうち、厚生年金に加入していた配偶者が亡くなった時に残った家族が受け取る遺族厚生年金は専業主婦の妻を念頭にした女性の所得保障機能に重きを置かれていました。

社会保障審議会の年金部会では有識者から早期の是正を求める声が上がっています。


現行制度は子どもがいない夫婦の場合、夫を亡くした妻は何歳であっても遺族厚生年金を受け取れます。

妻が30歳未満の場合は5年間、30歳以上であれば原則として一生涯もらえます。

一方で、妻を亡くした夫は55歳未満であれば受け取れない。55歳以上の場合は60歳からもらえます。


厚労省の審議会では、経過措置をとって男女共通の年齢制限を設ける案や男女とも有期の給付にする案などが議論されています。

厚労省は男女差の是正に向け、2024年末にまとめる年金制度改革案に反映させる考えです。


子がなく、夫を亡くした40歳以上65歳未満の妻は「中高齢寡婦加算」を遺族厚生年金に上乗せして受け取ることもできます。

2024年度の加算額は月5万円程度となっています。

正規雇用で働く女性が増えており、見直しが必要との意見がでています。


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女性の社会進出に則した厚生年金に変化

女性の社会進出に則した厚生年金に変化

働き方に中立な制度改正として、厚労省は厚生年金の適用対象をパート労働者に広げる検討も進めています。

パートへの適用拡大は前回の改正でも進展しており、今年10月には現行の101人以上から51人以上の企業に適用事業所が拡大されます。


対象企業で働く人は賃金が月8万8000円以上、週の所定労働時間が20時間以上といった要件を満たすと厚生年金に加入することになります。


厚労省では企業要件の撤廃の是非が議論されています。

これまで撤廃には労働者団体や年金制度に詳しい有識者らから賛同の声が多くあった一方、中小企業の事業者団体からは保険料や事務負担が増えることから、反対する声がでています。


5人以上が働く個人事業所についても、現在は厚生年金の適用対象ではない飲食や宿泊といった業種への適用拡大が話し合われています。


給付水準が下がるとみられる基礎年金も課題

給付水準が下がるとみられる基礎年金も課題

少子高齢化で財源が減り、給付水準が下がるとみられる基礎年金の底上げる声もあがっています。


基礎年金の納付期間を5年延ばして45年とする案がでています。

他にも、基礎年金と厚生年金の給付水準を抑制する「マクロ経済スライド」の調整期間を一致させるといった案がでています。

基礎年金の財源の半分を占める国庫負担も増えるため、その手立てが必要となります。


一定以上の所得がある働く高齢者の厚生年金の受給額を減らす「在職老齢年金制度」の見直しも議題となっています。


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