この記事では、「無試験で資格が取れる・受験資格が付与されるなどのコース」について解説していきます。
就職活動を有利にする方法の一つが、資格を手に入れることです。
職業訓練では、一般受験者よりも有利に資格を手に入れることがあります。
この記事を読めば、無試験で資格を取る方法を知ることができます。
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無試験資格取得コースがある
職業訓練のコースの中には、国の養成機関として指定されたコースの修了者は、国家試験を受験しなくても、その資格者に必要な知識・技能が身についているものとみなして、国家試験が免除されて、終了と同時に資格者となるものがあります。
その典型例が第二種電気工事士です。
通常、この資格を取るには、国家試験を受けて、学科試験と実技試験の両方に合格しなければなりません。
ところが、経済産業大臣が資格者養成校に指定したコースに通うと、国家試験を受けなくても卒業者全員に、資格が与えられるのです。
この資格者養成校は、民間専門学校でも数多くありますが、その手の民間スクールに通うには、年間60~100万円の費用が発生します。
訓練スクールでも、電気関係の1年以上のコースならば指定校になっているケースが多く(東京都の場合は、電気工事、電気機器、電気設備システムの3コース)、その場合は、実に年間11万円強の授業料でこの資格が取得できるのです。
第二種電気工事士のほかに、工事担任者(試験科目一部免除コースもある)、ホームヘルパー1・2級、液化石油ガス設備士なども、訓練スクールで無試験で資格を取得できます。
受験資格が付与されるなどのコースがある
資格そのものは取れないものの、コースを修了すると受験資格が付与されたり、受験に必要な実務経験が飛躍的に短縮されるコースもあるのが訓練スクールの隠れメリットです。
受験資格が得られるものとしては、2級自動車整備士や美容師・理容師の養成コースがあります。
また、受験するための実務経験が短縮されるものには2級建築士などがあります。
いずれも、民間スクールに通うと、学費だけでも年間100万円以上、2年コースで生活費も含めると400~500万円程度の費用がかかるコースです。
公共職業訓練を活用すると、そうしたコースの授業料が激安になるだけでなく、場合によっては失業手当の延長給付を受けることもできますから、これは信じられないくらいお得な制度と言えます。
自分が興味のある分野で、資格特典が得られるコースがあるかどうかも、コース選びの重要な要素の一つなのです。
なお、特別な資格特典こそないものの、特定の資格試験の受験指導を熱心に行っているコースもありますので、その点もチェックしておきましょう。
公共職業訓練で取得できる主な資格
東京都立職業能力開発センターにおける、公共職業訓練で取得できる主な資格を紹介していきます。
資格名称 | 修了科目 | 条件等 |
(国家資格) 技能士補 |
2年コースの全科目 1年コースのうち高等学校卒業程度の基礎学力(学力検査)対象科目 |
修了時試験に合格 (2級技能検定の学科免除) |
東京都技能士補 | 転職希望対象の科目のうち 1年コースの科目 |
修了時試験に合格 |
東京都1種 公害防止管理者 |
環境分析 | 校内試験に合格 |
東京都2種 公害防止管理者 |
自動車塗装、建築塗装 | 校内試験に合格 |
第2種 電気工事士 |
電気工事、電気機器、電気設備システム | 校内試験に合格 |
工事担任者 AI第3種 |
電気、通信工事 | 校内試験に合格 |
ガス溶接技能 講習修了証 |
溶接、溶接造形、自動車整備(工学・技術)、環境空調サービス、配管、建築設備、自動車塗装、金属造形、ビルオートメーションサービス、建築設備設計、機器加工(江戸川)、メカトロニクス、自動車車体整備溶接(デュアルシステム) | 校内試験に合格 |
都屋外広告物条例に 定める講習終了者 |
サインディスプレイ、広告美術 | 訓練終了者 |
介護職員基礎 研修修了証明書 |
介護サービス、若年者就業支援(福祉サービスコース) | 養成研修修了かつ 訓練修了者 |
まとめ
資格を取るためには、受験資格を得て試験に合格する必要があります。
しかし、職業訓練には授業を受けているだけで資格を得られるコースがいくつもあるのです。
その代表的な資格が、第二種電気工事士です。
他にも、資格そのものは得られないものの、コースを修了すると受験資格が付与されたり、受験に必要な実務経験が飛躍的に短縮されるコースがあったりもします。
これらのコースは民間スクールに通うと、学費だけでも年間100万円以上発生します。
それが職業訓練なら、失業手当の給付を受けながら勉強できるのです。
なんとしても就職したいと考えている人には、職業訓練を受けてこれらのコースを狙ってみましょう。
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