厚生労働省は2022年1月12日、介護職員の処遇改善について10月以降は介護報酬を臨時改定して対応すると発表しました。
介護職員の収入について3%程度(月額平均9000円相当)の引き上げ幅を継続する想定で、改定率は1・13%増となる見通しです。
報酬改定により、利用者の負担や一部被保険者の保険料が上がることになります。
保険料の引き上げは40~64歳の被保険者が対象
介護保険制度は利用した介護サービスにかかった費用の原則1割を利用者が負担することになります。
残り9割のうち半分は40歳以上が支払う保険料、半分は国や自治体による公費で賄っています。
介護報酬のプラス改定により、サービス内容に応じて利用者負担は増えます。
保険料の引き上げは40~64歳の被保険者のみを対象とし、月額70円程度上がる見通しです。
65歳以上は増額しない方針です。
これまで徴収した保険料の余剰分を積み立てた「介護給付費準備基金」などを財源として活用します。
少子高齢化によりロボットやIT機器導入が必至
ただ、今後は高齢者人口の一段の増加に伴って必要な介護職員数も増え、政府の補助金や保険料引き上げによる処遇改善は限界が訪れます。
賃上げを持続するにはロボットやIT(情報技術)機器導入を通じて生産性を改善し、人件費を効率的に捻出できる産業に変革する必要があります。
政府は介護職員の収入を3%程度引き上げる方針を打ち出し、2~9月分は国による補助金で全額対応します。
対象は138万人分の想定で、2021年度補正予算に約1000億円を計上しました。
まとめ
厚生労働省は2022年1月12日、介護職員の処遇改善について10月以降は介護報酬を臨時改定して対応すると発表しました。
介護職員の収入について3%程度(月額平均9000円相当)の引き上げます。
報酬改定により保険料が上がることになります。
保険料の引き上げは40~64歳の被保険者のみを対象とし、月額70円程度上がる見通しです。
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