この記事では「産前・産後サポート事業」について解説していきます。
昔から「類は友を呼ぶ」と言われ、自分と似た境遇の人と親しくなれるものです。
そのため、妊婦や新米ママの数は圧倒的に少なく孤立感を感じやすいです。
産前・産後サポート事業を利用すれば、経験豊富な相談者が相談に乗ってくれますし、同じような悩みを抱えている人と繋がることもできます。
この記事を読めば、「産前・産後サポート事業の目的」「他の妊婦や新米ママと仲良くなれる理由」などを知ることができます。
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産前・産後サポート事業とは
産前・産後サポート事業の目的
妊娠・出産、子育てに関する悩み等に対して、母子保健推進員、愛育班員等の母子に係る地域の人的資源や、研修を受けた子育て経験者・シニア世代の者、保健師、助産師、保育士等の専門職等が、不安や悩みを傾聴し、相談支援(寄り添い)を行います。
ただし、本事業における「相談、支援」は、妊産婦及び妊産婦の育児を尊重するとともに、不安や生活上の困りごと等を軽減すること(家事支援は除く。)を目的としており、原則として専門的知識やケアを要する相談、支援は除きます。
あわせて、地域の母親同士の仲間づくりを促し(交流支援)、妊産婦が家庭や地域における孤立感を軽減し(孤立感の解消)、安心して妊娠期を過ごし、育児に臨めるようサポートすることを目的とします。
実施主体は市区町村
実施主体は市区町村のため、問い合わせ先は住居のある市区町村役場または保健センターです。
ただし、市区町村によっては事業を実施していない場合もあります。
なお、本事業の趣旨を理解し、適切な実施が期待できる団体等に事業の全部又は一部を委託することができます。
サポートを受ける対象者
妊産婦及びその家族のうち、下記の3つを基に、市区町村の担当者がアセスメントし、対象者を決定します。
- 妊娠・出産・育児に不安を抱えていたり、身近に相談できる者がいないなど、相談支援や交流支援、孤立感の軽減・解消が必要である者
- 多胎、若年妊婦、特定妊婦、障害児又は病児を抱える妊産婦等で社会的な支援が必要である者
- 地域の保健・医療・福祉・教育機関等の情報から支援が必要と認める者
サポートの対象時期
妊娠中から出産後の母親の身体的安定・心理的安定のための相談、支援、仲間づくりをする事業であることから、妊娠初期(母子健康手帳交付時等)から産後4か月頃までの時期が目安となります。
母子の状況、地域におけるニーズや社会的資源等の状況を踏まえ、市区町村において判断します。
相談を受ける側の人達
- 母子保健推進員、愛育班員、主任児童委員、民生委員、NPO 法人等地域の者
- 事業の趣旨・内容を理解した子育て経験者やシニア世代の者
- 保健師、助産師、看護師
- 育児等に関しての知識を有する者(保育士、管理栄養士等)
- 心理に関しての知識を有する者
サポートの実施は「家庭訪問」と「来所」の2つのタイプがある
実際に相談することが決まった場合、相談場所をどこにするかの問題があります。
相談場所は大きく分けて2つあり、「利用者の家庭」と「保健センターなどに実施場所に来所」させることになります。
来所になると、集団(複数の妊婦又は母子)で相談やグループワーク等を行う集団型と一人ずつ相談等を行う個別型があり、集団型と個別型を組み合わせて行うことも考えられます。
希望がある場合は担当者に伝えましょう。
家庭訪問
場所が家庭に決まった場合、利用者に事前に訪問の趣旨を伝え、日時を調整し、居宅を訪問することになります。
事前に相談内容が分かっている場合は、その内容に適した者が行くことが望ましいです。
相談の内容によって、専門的な指導又はケアの必要がある場合は「産後ケア事業」を紹介することが望ましいです。
本事業においては、傾聴等による不安の軽減、育児の手技の確認、地域の母子保健、子育て支援に係る情報の提供等を行う。また、訪問の際には、必ず市区町村が発行する身分証明書を携行します。
本事業は、「産後ケア事業」とは異なり保健指導やケアを行うことを目的とした事業ではなく、寄り添い相談に乗り、孤立感や育児の不安を軽減すること等を目的としているため、基本的に利用料は徴収しないこととしているが、市区町村の判断で徴収することは差し支えないです。
来所:個別型
場所が家庭ではなく、個別型になった場合は、保健センター等において、個別に妊産婦の相談に乗ることになります。
実施場所は、保健センター、子育て支援センター、公民館、コミュニティセンター等が一般的です。
集団型と組み合わせ、集団型の合間又は終了後に、個別に相談を受けることも可能です。
ただし、相談対応については、寄り添うことを意識し、不安や悩みを傾聴したり、育児の確認をしたりする中で、地域の母子保健や子育て支援に係る情報提供等に留め、時間も短時間で済ませるものとします。
時間をかける必要がある場合は、産後ケア事業、母子保健事業又は子育て支援事業へ対応を引き継ぐことになります。
来所:集団型
実施場所は、保健センター、子育て支援センター、公民館、コミュニティセンター等が一般的です。
妊婦及び月齢の近い児を持つ母親及び家族が集まり、事業実施者が母親からの不安や悩みを傾聴し、相談に乗る集団型では特に、仲間づくりも目的とし、利用者が互いに話し掛けやすくなるよう、グループワークや全員で行う親子遊びなどを用意しておくとよいです。
また、気楽に母子保健、子育てに関する事項について学べるよう、保健師等の専門職による短時間の講話、絵本の読み聞かせの体験等を取り入れるなど、利用者が「また参加し、交流を深めたい」と思うような内容を取り入れる等の工夫をすることが望ましいです。
ただし、母親学級、両親学級等での保健指導を目的とした健康教育は、本事業には該当しません。
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