社会保障

【生理休暇とは】申請方法や休暇中の賃金をわかりやすく解説

生理休暇とは?申請方法や休暇中の賃金をわかりやすく解説

この記事では「生理休暇」について解説していきます。


女性には男性には無い「生理」があります。そのため、女性を保護するために「生理休暇」が存在します。


生理は女性特有のもので男性には理解されず、生理休暇を取得しにくいという声もあります。

一方で、男性にも育児休暇が取得しにくいという悩みもあります。


社会学が変化するには時間を必要とするものです。利用者が増えることで、少しずつ労働環境も良くなっていくのだと思います。


この記事を読めば、「生理休暇の申請方法」「休暇中の賃金」「雇用体験」「生理休暇により懲戒解雇なる判例」などを知ることができます。




生理休暇とは

生理休暇とは

日本は、1947年に生理休暇を制度化し、世界でもっとも早く生理休暇を法制化した国とされています。

生理休暇は、労働基準法第68条に下記のように定められています。

使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。


つまり、女性が現実に生理日の就業が著しく困難な状態である場合に休暇の請求があったときは、会社はその者を就業させてはならないこととしたものです。

ただし、生理であることのみをもって休暇を請求することを認めたものではなく、「生理により就業が著しく困難」な場合に限ります。

著しく困難な状態とは、「生理日において下腹痛、腰痛、頭痛等の強度の苦痛により、就業が困難な状態」のことです。


生理休暇の申請に診断書は必要ない

生理休暇を取得する際には、医師による診断書は必要ないとされています。

基本的に自己申告で済ませることができますが、同僚の証言などの簡単な証明が必要になる場合があります。


生理休暇中の賃金は法律で定められてない

生理休暇を有給にするか無給にするかは、法律で定められていません。つまり、有給か無給かは各企業の裁量に任せられています。


一定の規模以上の事業所に対して行われた同じ調査では、有給としている事業所(2015年度)は25.5%でした。2009年度には42.8%の事業所が有給としていたのですが、割合が下がっています。


自身が勤めている会社がどうなっているかは、就業規則を調べることで確認することができます。


生理休暇の取得日数に上限はない

生理休暇の取得日数を制限する法律はありません。


ただし、有給で処理する日数を就業規則で定めることは可能です。

たとえば、生理休暇の取得日を有給で処理している場合、有給で処理する日数を月2日を上限と定めるなど。


生理休暇は雇用体系に関係なく取得できる

生理休暇は雇用形態に関係なく取得することができます。つまり、正社員だけでなく派遣社員やパートで働いている方も、生理休暇を取得することが認められています。


日本の生理休暇の取得率は低い

日本の生理休暇の取得率は低い

45歳未満の女性を対象にした2008年の調査によると、月経痛が「かなりひどい」と答えた女性は27.8%、「ひどい」と答えた女性は3.8%だ。それに対して、1年以内に生理休暇を取得した割合は4.4%に留まっています。


その理由として「取得しづらいため」と答えた割合は38.1%で最も多く、次いで「休むほどのことではないため」(33.0%)となっています。また、23.7%の回答者が「生理休暇のかわりに年次有給休暇を使用するため」と答えています。


2001年に生理休暇制度が導入された韓国でも同じ傾向が見られます。


不正な生理休暇の取得は懲戒解雇になる

不正な生理休暇の取得は懲戒解雇になる

生理休暇は法律で認められた休暇ですが、それはあくまでも「生理日の就業が著しく困難な状態である場合」に限ります。

不正に生理休暇を取得し、旅行などズル休みをしていると懲戒解雇の対象になります。


懲戒解雇になった裁判例

業務上の繁忙により出勤要請を受けていたバスガイドが、生理休暇を申請し夫の運転する自動車に乗車し、深夜遠隔地(高速道路4時間)に旅行し、翌日の民謡大会に出場した事案です。


この裁判では、「月経困難症であったとの証拠もないうえ、同日入っていた業務にはそれほど苦痛ではないものも含まれていたことから、生理日のため就業が著しく困難であったとはいえない」とされ、懲戒処分が認められたました。


生理休暇を「有給と定めない」裁判例

生理休暇を「有給と定めない」裁判例

生理休暇が「年次有給休暇」になるのかを求めた最高裁の判決が出ています。


最高裁は、労基法第68条は生理休暇が有給であることまでも保障したものではなく、同条は生休取得日を出勤扱いにすることまでも義務づけたものではないので、その取扱いは労使間の合意に委ねられており、生休取得日を精皆勤手当支給要件上欠勤扱いとする制度は有効とする判決を出しています。


働く女性をめぐる問題点

働く女性をめぐる問題点



妊娠・出産を契機に7割が退職

厚生労働省の第1回21世紀出生児縦断調査では、子どもが1人の女性の場合、出産する1年前には仕事を持っていた人(有職者)のうち約7割が、出産6か月後には無職となっています。

妊娠・出産を契機に7割が退職

出典:内閣府


また、その後の母親の就業状況をみると、女性の有職率は出産半年後25%に対して4年後には46.8%と上昇しているが、このうちパート・アルバイトの割合が22.2%と常勤(15.9%)よりも高くなっています。


このように、妊娠・出産を機に仕事と子育ての二者択一を迫られるとともに、いったん離職すると、パート・アルバイトに比べ、常勤での再就職は少ない状況にあります。

妊娠・出産を契機に7割が退職



出産前後で仕事を辞める理由

日本労働研究機構の「育児や介護と仕事の両立に関する調査」によると、出産前後で仕事を辞める理由としては、「家事、育児に専念するため、自発的にやめた」(52.0%)が最も多いが、「仕事と育児の両立の難しさでやめた」(24.2%)と「解雇された、退職勧奨された」(5.6%)となっており、約3割が両立環境が整わないこと等を理由に辞めています。

出産前後で仕事を辞める理由



また、両立が難しかった具体的な理由としては、「自分の体力がもたなそうだった」(52.8%)、「育児休業をとれそうもなかった」(36%)、「保育園等の開所時間と勤務時間が合いそうもなかった」(32.8%)、「子供の病気等で度々休まざるを得ないため」(32.8%)など、職場に両立支援制度があっても、実際には利用しにくい状況があることを示唆する回答も多いです。

出産前後で仕事を辞める理由




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