
この記事では、「職業訓練の面接に合格するために知っておくべき情報」を解説していきます。
職業訓練を受けられる人数は限られています。
そのため、面接で良い印象を面接官に与えて選ばれる必要があります。
この記事を読めば、職業訓練の「気をつける点」「合否の基準」「面接での質問の具体例」などを知ることができます。
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併願は禁止!応募はハローワークを経由する

訓練延長給付をもらいながら訓練を受講するには、なるべく早い段階で志望コースを絞り込み、計画的に応募することが重要になります。
訓練の応募については、基本的に併願が禁止されているため、行き当たりばったりで複数のコースに応募しているとその間に受給資格が切れてしまうおそれもあるので注意が必要です。
コースを選ぶ際には、自分の興味が持てるコースの中で、比較的、競争率が低く、就職率が高いコースを探すのが基本です。
また、訓練延長給付を受ける場合には、申込先に気をつけなければいけません。
ハローワークを経由せずに直接、訓練校に出願すると延長給付が受けられなくなります。
地元以外の訓練校を志望する場合には、遠隔地の訓練施設から申込書類を取り寄せて、それを地元のハローワークに提出して申し込みます。
日本版デュアルシステムなどの若年者向けのコースに応募する際には、ジョブカード(履歴シート・職務経歴書シート・キャリアシートなどの就職活動に役立てる書類のこと)の提出も必要です。
ジョブカードの発行には、事前にハローワークなどでキャリアコンサルティングを受ける必要があるので、この時間も計算に入れて、応募スケジュールを立てましょう。
見学会にはできるだけ出席する

最近ではどこの訓練施設でも募集期間中に何回か集団見学会を実施しています。それにはできるだけ参加するようにしましょう。
面接では見学会への参加の有無を問われることも多いです。
また、面接の際に「実際に○○を見学し、▢▢を学びたいという意欲が更に湧きました」などと言えば、良いアピールになります。
見学会に参加していない人は、漠然としたイメージだけで科目を選んでしまう傾向があります。それでは面接で、志望動機を聞かれたときに、説得力のある受け答えができません。
その意味でも、見学会に参加して、自分の志望する訓練施設のイメージをしっかりつかんでおくことが重要です。
筆記試験は最低限度、重要なのは面接

効率のよい試験対策を立てるためには、合否の基準を知っておくことが重要です。
具体的には、筆記試験の点数や面接での評価が合否にどれくらい影響するかを知っておく必要があります。
また、面接官が合否を決める基準について知っておくことも重要です。
筆記試験は授業についていけるかをチェックするためのものです。高得点を取るに越したことはありませんが、最低ラインに到達すれば十分です。
一方、面接は合否を左右するポイントになります。
面接官が合否を決める基準は2つ
面接官が合否を決める基準は下記の2つだけです。
- その人が就職するために訓練が必要なのか
- 訓練を受ければ就職の可能性が高まるのか
上記の基準に従うと、すでに知識や技能を持っていて、訓練を受けなくてもすぐに就職できる人は合格が難しくなります。
一方、「現状では仕事に必要な知識やスキルが不足しているため就職が難しいものの、その点を訓練で補えば就職の可能性が高まる」と面接官に判断してもらえれば、合格に近づくことになります。
面接の心構えとしては、企業の採用面接と同じ意識で臨みましょう。そして、訓練後の就職を視野に入れた現実的な計画を用意します。
具体的には、訓練で身につけた知識や技術を活かして、将来どのような職に就きたいかを筋道を立てて説明できるようにしておきます。
面接では熱意を示すことが何よりも重要です。
たとえば、すでに資格を持っていて就職できる可能性があるが、保有する資格とは無関係の職を希望している場合、そのことをハッキリと面接官に説明しないと「この人は就職できる資格を持っているから職業訓練は必要ない」と判断されてしまいます。
面接で質問される具体例

面接ではさまざまなことを質問されますが、ここではよく聞かれる具体例を紹介していきます。
- 職業訓練を志望する理由
- 前職を退職した理由
- これまでの求職活動
- 職業訓練中の就職・転職活動
- すぐに就職できるか
- 経歴・職歴
- 応募した訓練で何を学びたいか
それぞれわかりやすく解説していきます。
職業訓練を志望する理由
この質問では、あなたが職業訓練をどう捉えているかを見られています。
ただ「興味がある訓練だったから」などと回答してしまうと、手当や給付金が目的だと受け取られる可能性があります。
回答例としては、「私が希望する職業の求人票を見ると、多くの場合で○○○の技術(知識)が必要でした。職業訓練を通して技術を身につけることができれば、就職に有利になると思い志望しました」などです。
前職を退職した理由
この質問では、あなたが次の就職先で仕事を続けていけるかを見られいます。
退職をした理由が労働条件や人間関係のトラブルよりも、「やりたい仕事が見つかった」といったような、前向きな退職理由の方が好意的に受け取られます。
やりたい仕事に就くためにも、職業訓練で技術(知識)を身につけたいとアピールしましょう。
これまでの求職活動
この質問では、あなたが本気で就労に就くことを望んでいるかを見られています。
この質問に対して「なにもしていなかった」では就労の意思が低いとみなされます。
もし、事情があって求職活動ができなかったのであれば、その理由を丁寧に説明しましょう。
職業訓練中の就職・転職活動
この質問では、職業訓練の期間中でも就職する意思があるかを見られています。
職業訓練の目的は就職することです。職業訓練中であっても良い条件の求人があれば面接を受けに行くなど、求職活動を続けなければいけません。
この質問に対して「職業訓練にエネルギーを注ぎたいので、求職活動は訓練が終わるまでストップします」といったような回答はいけません。
すぐに就職できるか
この質問では、あなたの置かれている状況や環境を見られています。
この質問に対しては、「すぐに就職できる」の一点です。
たとえ、親の介護や被災によってやむを得ず就職できない状況であっても、すぐに就職できない場合は職業訓練の切符は他の人のところへ流れてしまいます。
経歴・職歴
この質問では、あなたの就労への適性を見られています。
コロコロと職業を変えていたのでは、面接官に「この人は職業訓練で技術を身につけてもムダになってしまうのでは」と思われてしまいます。
転職が多い人や休職期間が長い人は、その理由を考えておきましょう。
応募した訓練で何を学びたいか
この質問では、あなたの職業訓練への意欲を見られています。
訓練によって身につけられる技術や知識は異なります。
事前にリサーチをしておいて、応募する訓練で手に入るスキルを学びたいとアピールしましょう。
面接は私服でもOKだがスーツにしましょう

職業訓練の面接に服装の規定はありません。
そのため、面接を受ける者の中には私服で挑む人も少なくありません。
ただし、私服といっても「ジーパンにTシャツ」のようなラフな格好は避けましょう。
男性なら襟のついたポロシャツやジャケット。女性もオフィスに適したカジュアルな服装で面接に挑みましょう。
しかし、おすすめしたいのは「スーツ」です。
面接官によって「私服」姿に抵抗のある人はいても、「スーツ」姿に抵抗のある人はいないからです。
また、私服で挑むことが可能だとしても「どの程度ラフな格好が許容されるのか」あいまいです。
面接では熱意を示すことが何よりも重要ですし、その意味でも面接ではスーツ姿で行けば心配はありません。
面接に行くときの持ち物

職業訓練の面接に持参するものは下記の2つです。
- 筆記用具
- 応募票
持参するものは当日に用意するのではなく、余裕をもって事前に準備しましょう。
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