求職者支援制度の支援訓練は、就職する可能性を大いに高めてくれるありがたい制度ですが、利用するには手続が必要です。
公的な制度の手続きですので、添付書類を用意したり記載を求められたりと、かなり煩雑です。
この記事では、支援訓練に申し込む際の注意点について解説していきます。
事前に気をつけるポイントを把握しておくことで、手続をスムーズに行うことができます。
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受講申し込みで注意するポイント
ハローワークで相談を経て「このコースを受講したい」と申し出ると、受講申し込みに必要な書類一式を交付してもらえます。
書類の書き方や用意しておく添付書類については、その時で詳しく説明してくれますので、それをしっかりと聞いておけば大丈夫です。
受講申込書には、「これまでの求職活動の状況」のほか、「志望理由」や「訓練で習得したい知識・技能」についても詳しく記載する欄があり、実際に書くとなるとかなりややこしく感じるかもしれません。
しかし、これまで窓口でじっくり相談していたり、施設見学会に参加したりした人ならば、簡単に書けるはずです。
また、原則として、受講給付金の事前審査の申請も、このときに同時に行うことになっており、住民票や本人と同居家族全員の所得証明書、残高50万円以上の預金通帳または残高証明書などを揃えて添付しなければなりません。
もちろん、書類は、その場で書いて提出するわけではなく、一度自宅に帰って必要事項を書き込み、添付書類もすべてそろえてから改めに、翌日以降にハローワークに行って提出するわけです。
どう記入していいのか分からないところは空欄にしておき、提出時に確認してから記入すれば大丈夫です。
提出書類にあたって、やたらと揃える添付書類が多くてややこしいのが受講給付金に関する事前審査関係のものです。
受講給付金の事前審査とは、受講給付金の支給要件を満たしているかどうかを、支援訓練受講までに審査する手続きのことです。
求職者支援制度においては、1ヶ月間訓練を受けるごとに、毎月、その間の状況がどうだったかを診査してから、後払いで受講給付金が支給されるしくみですので、訓練受講前に正式に支給決定はされていません。
それでは、実際に、支給されるかどうかわからないまま訓練をスタートすることになって不安になってしまいます。
そこで、先に仮の審査だけしておくのがこの手続きの目的です。
ただし、東京労働局管内のように、受講給付金の事前審査に必要な書類は、スクールの受講者選考試験を受けて、合格通知を受け取った人だけが提出するようになっている都道府県もあります(その場合、事前審査の結果が出るのは、訓練開始後になります)。
とりあえず事前審査の手続きをしておく
ここで知っておきたいのは、「年収・所得基準をオーバーしているので、受講給付金はどうせもらえない」と思った人でも、事前審査の手続きはしておいたほうがいいかもしれないということです。
というのも、申し込み時点で、受講給付金の支給要件を満たしていなくても、支援訓練の受講を開始した後に、生活状況が一変し、訓練期間中に支給要件を満たすかもしれないからです。
ボーダーラインぎりぎりの人は、最初から「給付金はもらえない」と自分だけの判断で諦めずに、とりあえず事前審査の手続きをしておくのが鉄則です。
この点も、手続をするときにハローワークの窓口の人にしっかりと確認してみてください。
求職者支援制度利用の3つのステップ
step
1求職申し込みを行う
- 住所地のハロワへ出かける
- 求職申込の手続きを行う
- 訓練受講の相談をする
- 求職者支援制度についての説明を受ける
step
2適切な訓練コースを選ぶ
- 窓口で相談をしながら、就職を実現するために適切な訓練コースを選ぶ
- 給付金・融資の制度についての詳しい説明を受ける
- 受講申し込みに必要な書類の交付を受ける
step
3受講申し込みの手続きを行う
- 受講申し込みの書類を提出する
- 給付金事前審査書類を提出する
- 訓練実施期間に送る受講申込書(原本)を発行してもらう
上記は、あくまでも一般的な例であり、状況によって異なります。
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