社会保障

高齢者(65歳以上)が入院した場合の「食事代・居住費」を解説

高齢者(65歳以上)が入院した場合の「食事代・居住費」を解説

この記事では、「65歳以上の人が入院した場合に支払う入院時食事(生活)療養費」について解説していきます。


病気やケガにより入院することになると、食事代や居住費を支払うことになります。

この費用を「入院時食事(生活)療養費」といい、65歳以上になると特別な料金体系になります。


簡単に金額を紹介すると、

  • 食事代:1食につき460円
  • 生活費:1日につき370円

となりますが、低所得世帯には負担額の減額措置があります。


この記事を読めば、入院時食事(生活)療養費の「受給期間」「受給方法」「公的保険ごとの問合わせ先」などを知ることができます。



入院時食事療養費および入院時生活療養費とは

入院時食事療養費および入院時生活療養費とは

65歳以上の高齢者が療養病床に入院したときの食費および居住費については、患者は病院・診療所の窓口で生活療養標準負担額を支払い、残りの費用が入院時生活療養費(現物給付)として支給されます。

入院時食事療養費とは、保険医療機関に入院したときに必要となる食費について、その一部を支給するものです。

入院時生活療養費は、65歳以上の者が保険医療機関の療養病床に入院したときに必要となる食費と居住費について、その一部を支給するものです。


65歳以上の人が療養病床に入院したときの食費および住居費については、患者は病院・診療所の窓口で生活療養標準負担額(平均的な家計における食費および光熱費等を勘案した一定額)を支払います。


残りの費用は、生活療養費の平均的な費用として厚生労働大臣定める基準に従い算定した額から生活療養標準負担額を控除した額が、入院時生活療養費として支給されます。

$$「入院時食事(生活)療養費」=「基準額」-「標準負担額」$$


支給方法は、各保険者が被保険者に代わり保険医療機関に直接支払う現物給付方式になります。


なお、生活療養標準負担額は高額療養費の対象にはなりません。




生活療養標準負担額

  • 食費として1食460円(食事の提供体制により1食につき420円の負担となる医療機関もある)
  • 居住費として1日につき370円を負担


ただし、指定難病患者は食事療養標準負担額と同額を負担(居住費の負担なし)。

なお、低所得者は申請により減額が受けられます。


生活療養標準負担額の減額を受ける方法

低所得世帯に属する高齢者は入院時の生活療養標準負担額の減額が受けられます。


減額を受けるには、入院の際に限度額適用・標準負担額減額認定証を被保険者証等とともに医療機関に提示します。

この認定証は、医療機関の1ヶ月の窓口負担を所得に応じた自己負担限度額までとするための認定証も兼ねています。


給付期間

給付期間は、入院が終わるまで続きます。

ただし、健康保険の日雇特例被保険者は最大1年間(結核性疾病は5年間)になります。


受給方法

受給方法は”75歳未満”と”75歳以上”で異なります。


75歳未満は、健康保険等の被保険者証と高齢受給者証(健康保険の日雇特例被保険者の場合は、受給要件を満たしていることの確認印のある受給資格者票)を医療機関に提示することで、給付を受けることができます。


75歳以上は後期高齢者医療制度の被保険者証を医療機関に提示することで、給付を受けることができます。


問合わせ先

問合わせ先は、”75歳未満”と”75歳以上”で異なります。


【75歳未満】

健康保険〈一般保険者〉
➝ 事業所を管轄している全国健康保険協会都道府県支部または加入する健保組合。

健康保険〈日雇特例被保険者〉
➝ 住所地または居住地の全国健康保険協会都道府県支部。

船員保険
➝ 全国健康保険協会船員保険部。

共済組合等
➝ 加入する共済組合等

国民健康保険
➝ 居住の市区町村役場または加入する国保組合


【75歳以上】

居住の市区町村役場。



70歳上の高齢者の入院時の食事療養&生活療養にかかる標準負担額

70歳上の高齢者の入院時の食事療養&生活療養にかかる標準負担額


適用区分 入院時食事療養標準負担額
(1食当たり)
入院時生活療養標準負担額
(食費:1食当たり、居住費1日あたり)
①右記②、③以外の人 ②医療の必要性の高い人 ③指定難病患者
住民税課税世帯 460円
(指定難病患者260円)
食費460円
(420円【注4】)
居住費370円
食費460円
(420円【注4】
居住費370円)
食費260円
居住費0円







低所得者Ⅱ
【注1】
90日まで210円
91日から160円
食費210円
居住費370円
食費
90日まで210円
91日から160円
居住費370円
食費
90日まで210円
91日から160円
居住費0円
低所得者Ⅰ
【注2】
100円 食費130円
居住費370円
食費100円
居住費370円
食費100円
居住費0円
  ・老齢福祉年金受給者
・境界層該当者【注3】

100円 食費100円
居住費0円
食費100円
居住費0円
食費100円
居住費0円


70歳未満の低所得者は70歳以上の低所得者Ⅱの額と同じです。


【注1】世帯の全員が市町村民税非課税(低所得者Ⅰの人を除く)等。

【注2】世帯の全員が市町村民税非課税で所得が一定基準(年金収入80万円以下等)を満たす人達。

【注3】本来の所得区分に基づく負担であれば、生活保護を必要とするが、より負担の低い基準を適用して負担を軽減すれば生活保護を必要としない状態になる者。

【注4】食事の提供体制などにより1食につき420円となる医療機関もあります。




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