介護は、ある日突然わが身に降りかかることもあれば、少しずつ現実味を帯びてくることもあります。
いざ向き合おうとすると、「何から知ればいいの?」「制度やお金のことはどうなっているの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、まずは信頼できる一冊から学ぶことが、介護への不安を和らげる第一歩になります。
ガイドさん
本には、現場経験に基づくリアルな体験談や、介護保険制度の基礎知識、家族との向き合い方、心のケアまで、インターネットの断片的な情報では得にくい“体系的な学び”が詰まっています。
初心者向けのわかりやすい本を選べば、専門知識がなくても無理なく理解を深めることができるでしょう。
この記事では、「介護について理解が深まる初心者におすすめの本」をランキング形式でご紹介します。
これから介護を学びたい方も、将来に備えて知識を身につけたい方も、自分に合った一冊を見つける参考にしてください。
読者さん
※本ランキングは実読内容+出版社公式など一次情報の確認をもとに、売上順ではなく「目的適合/再現性/違いの明確さ」で整理しています。
1位 突然の介護で困らない! 親の介護がすべてわかる本~高齢の親を取り巻く問題で悩まない~改訂第2版
親の突然の入院や体調悪化は、ある日いきなりやってきます。救急搬送、入院手続き、医師の説明、そして退院後の生活――短い時間の中で次々と判断を迫られ、「何から手をつければいいのか分からない」と戸惑う人は少なくありません。介護は特別な家庭だけの問題ではなく、誰にでも起こり得る現実です。だからこそ、事前に全体像を知っておくことが、不安を減らす第一歩になります。
『突然の介護で困らない! 親の介護がすべてわかる本~高齢の親を取り巻く問題で悩まない~改訂第2版』は、親の介護に直面したときに必要な知識を一冊にまとめた実践的なガイドブックです。2024~2026年度の法改正に対応し、最新の介護保険制度や費用の情報を反映。介護保険の申請方法から在宅介護の進め方、老人ホームの選び方、介護にかかるお金、仕事との両立、認知症ケア、医療との連携、看取りまで、介護に関わるテーマを体系的に整理しています。
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本書の大きな特徴は、「突然の出来事」から「その後の生活設計」までを一本の流れで理解できる構成にあります。急な入院への対応だけでなく、退院後にどのようなサービスを利用できるのか、どこに相談すればよいのか、家族はどんな役割を担うのかといった具体的な疑問に、順を追って答えてくれます。制度の知識だけでなく、実際の生活を想定した視点が盛り込まれているため、初心者でも迷いにくい内容です。
また、介護保険サービスだけでなく、地域の支援や介護予防の取り組みといった“保険外の選択肢”にも目を向けている点も魅力です。親が要介護状態になる前の段階から活用できる地域資源や見守りの仕組みを知ることで、将来の負担を軽くする可能性が広がります。介護は始まってから考えるものではなく、早い段階から備えることで見える景色が変わります。
さらに、介護にかかる費用や家計への影響、介護離職を避けるための制度、認知症への対応、終末期の医療や看取りといったテーマにも丁寧に触れられています。単なる手続き解説ではなく、「親の暮らしをどう支えるか」という視点で情報が整理されているため、家族全体の将来設計を考えるきっかけにもなります。
ガイドさん
親の介護は、不安と迷いがつきものです。しかし、正しい情報と選択肢を知ることで、状況は大きく変わります。
いままさに困っている人にも、これからに備えたい人にも役立つ一冊として、本書は介護の全体像をわかりやすく示してくれます。
親の介護をきっかけに、自分自身の将来を見つめ直すための道しるべにもなるでしょう。
本の感想・レビュー
親にもしものことがあったらどうしようという思いはあっても、具体的に何をすればいいのかは分からないままでした。しかし、突然の発熱や倒れたときの対応、入院時に家族がやること、退院に向けての準備などが順を追って整理されている内容を読み進めるうちに、頭の中が少しずつ整っていきました。
地域包括支援センターの存在や、退院前カンファレンスで家族がどう関わるのかといった具体的な場面が示されていることで、漠然とした「不安」が「確認すべきこと」や「考えておくこと」に置き換わっていきます。離れて暮らす家族が準備しておくことにも触れられており、自分の立場に引き寄せて考えやすい構成でした。
読み終えたとき、何も見えなかった未来に、順番がついた感覚がありました。突然の事態は避けられなくても、備えることはできる。その実感が、不安をやわらげてくれました。
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介護保険の仕組みは難しいという印象が強く、申請や認定の流れをきちんと理解していませんでした。ところが、申請の方法から認定が出るまでの過程、結果によって利用できる支援がどう変わるのかが段階的に説明されていて、全体像が自然と頭に入ってきました。
認定調査で注意すべき点や、親が申請に抵抗する場合の向き合い方、更新を待たずに見直しを検討するケースなど、実際に直面しそうな疑問が具体的に取り上げられています。制度の説明だけでなく、家族の気持ちや現実のやり取りまで視野に入れている点が印象的でした。
流れが見えると、制度は「難しいもの」ではなく「手順を踏めば利用できるもの」に変わります。知ることで、構えていた気持ちが少しずつほぐれていきました。
在宅で支援を受ける際の流れや、ケアマネジャーの役割について読んだとき、介護は家族だけで抱えるものではないと実感しました。利用者の状況を把握し分析する役割があり、そのために家族側からも情報を伝えることが大切だと書かれていて、関係は一方通行ではないことが分かります。
年金の受給状況や家族の体制、医療との連携の有無など、共有すべき情報が具体的に示されているため、相談の場面を現実的に想像できました。さらに、相性に悩んだときの考え方や伝え方にも触れられており、きれいごとだけではない内容に共感しました。
「介護はチームで行うもの」という考え方が根底にあり、専門職との信頼関係づくりが安心につながると感じました。支援を受ける側も主体的に関わることが大切なのだと気づかされました。
訪問、通い、短期宿泊といった支援の違いや、訪問してくれる専門職の役割、福祉用具や住宅改修についての説明を通して、自宅での生活を支える仕組みが具体的に理解できました。それぞれが独立しているのではなく、組み合わせて生活を支えていることが分かります。
利用までの流れやケアプランの作り方に触れられていることで、支援は計画的に組み立てられていることが伝わってきました。自宅で過ごすという選択肢が、感情論ではなく、制度や専門職の力によって支えられている現実を知ることができました。
漠然と大変そうだと思っていた在宅での生活が、具体的な仕組みを知ることで現実味を帯びてきます。知識が増えることで、選択肢として前向きに考えられるようになりました。
社会福祉協議会やシルバー人材センター、市区町村の独自サービス、見守りや移動支援、フレイル予防の取り組みなど、介護保険以外にも活用できる支援があることを知り、視野が広がりました。支援は一つの制度だけに限られていないことが丁寧に示されています。
離れて暮らす家族が今から検討できることや、保険外のサービスを相談してよいのかという疑問にも触れられていて、迷いに寄り添う構成になっています。まだ認定を受けていない段階でもできる準備があると分かることで、気持ちが軽くなりました。
選択肢が複数あるという事実そのものが、心の支えになります。行き詰まったときに別の道を探せるという安心感が、この内容にはありました。
正直に言えば、老人ホームという言葉にどこか後ろめたさのような感情を抱いていました。しかし、自宅の安全性を確認する視点から始まり、施設の種類や特徴、入居にかかる費用、探し方までが段階的に示されている内容を読み進めるうちに、「選択肢の一つとして冷静に考えること」が大切なのだと感じるようになりました。
特別養護老人ホームの順番待ちの間をどう乗り切るか、住まいの場所をどう考えるか、資金面で何に注意するかなど、現実的な問いがそのまま提示されています。理想論ではなく、迷いが生じやすい場面を前提に書かれているため、判断の軸が少しずつ整っていきました。
「入居はゴールではない」というコラムの言葉が強く印象に残っています。施設を選ぶことが終わりではなく、その後の生活が続いていくという視点を持てたことで、選択を恐れる気持ちが和らぎました。
私はこれまで、介護は家族が頑張るものだと思い込んでいました。けれども、加齢による症状の理解や、家族・親族で役割を分担すること、緊急ショートステイの存在などが紹介されているのを読み、無理を前提にしない姿勢が大切なのだと気づかされました。
離れて暮らしていると親の変化に気づきにくいことや、老々介護をどう支えるかといった現実的な悩みに触れている点も心に残りました。親を振り込め詐欺や災害から守る備えまで含めて考える構成になっており、介護は身体的な支援だけではないことがよく分かります。
何よりも、「介護者が疲弊しないために」という視点が明確にあることが救いでした。支える側の心身が守られてこそ、長く続く日々を乗り越えられるのだと実感しました。
私は介護と聞くと、まず費用がどれくらいかかるのかが気になってしまいます。この本では、介護にかかる費用を把握することから始まり、医療費や介護費の軽減制度、非課税世帯や確定申告、特別障害者手当などの制度が整理されています。感覚ではなく、制度に基づいて考える視点が示されていました。
親のお金事情として、収支のバランスや財産目録を作ること、金銭管理をどうサポートするかに触れている点も印象的でした。生活資金を確保するための不動産活用や、生活保護制度に関する問いも取り上げられており、避けて通れない問題に正面から向き合っています。
数字や制度が具体的に示されることで、漠然とした不安が現実的な検討事項に変わりました。お金の話を曖昧にしないことが、結果的に安心につながるのだと感じました。
2位 親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第4版
親の入院や介護は、ある日突然やってくるものです。昨日まで普通に暮らしていた親が倒れたという連絡を受けた瞬間、多くの人は状況を理解する余裕もないまま、病院への対応や家族との連絡、医師からの説明などに追われることになります。さらに入院手続きや費用の確認、退院後の生活の準備など、短期間のうちに多くの判断を迫られることになり、何から手を付ければよいのか分からなくなる人も少なくありません。
こうした突然の出来事に直面したとき、多くの人が感じるのは「情報が足りない」という不安です。介護保険の制度、利用できるサービス、家族の役割分担、仕事との両立、そして介護にかかるお金など、考えなければならないことは数多くあります。しかし、これらの情報は一度に理解するのが難しく、必要な情報をどこから探せばよいのか分からないという人も多いのが現実です。
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そこで役立つのが『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第4版』です。この本では、親の入院から始まる出来事を「短期・中期・長期」という時間の流れに沿って整理し、入院直後に必要な対応から、退院後の介護生活、仕事との両立、介護費用の考え方までを体系的に解説しています。初めて介護に直面する人でも理解できるように、実際に多くの人が抱く疑問をもとに説明されている点が特徴です。
特に、介護保険の仕組みや要介護認定の流れ、在宅サービスの利用方法、施設介護の選択肢など、実際の生活に直結するテーマが幅広く取り上げられています。さらに、家族との話し合いの進め方や専門職との関わり方、介護離職を防ぐための制度など、介護を長く続けるために欠かせない視点も丁寧に解説されています。
また、介護にかかる費用についても現実的な視点で説明されています。医療費や介護サービスの費用だけでなく、家計への影響や費用を軽減する制度、親のお金の管理方法など、将来の生活を見据えて知っておきたい情報がまとめられています。介護は長期にわたる可能性があるため、経済面の準備や制度の理解は非常に重要になります。
ガイドさん
本記事では、この本の内容をもとに、親の入院から始まる介護の流れや、家族が知っておくべき制度や考え方について分かりやすく紹介していきます。
突然の出来事に戸惑わないために、どのような準備や知識が必要なのかを整理しながら、安心して介護と向き合うためのヒントを解説していきます。
本の感想・レビュー
この本を読み始めてまず感じたのは、「親が倒れて入院した」という場面から話が始まることのリアリティでした。多くの介護の本は制度の説明から始まることが多い印象ですが、この本は突然の電話連絡から物語が始まるような構成になっていて、読んでいるうちに自分の状況に置き換えて考えてしまいました。入院の手続きや保証人のこと、病院でのスケジュール、治療の同意書など、実際に家族が直面する可能性のある問題が一つずつ取り上げられていて、読みながら「こういうことが起こるのか」と実感する場面が多かったです。
特に印象に残ったのは、入院中の出来事が細かく説明されている点でした。入院費用のことや差額ベッド代の問題、民間の医療保険の扱いなど、普段はあまり意識しない内容が整理されていて、いざというときに慌てないための知識として役立つと感じました。また、入院中の付き添いや生活面のサポートなど、家族が関わる現実的な問題にも触れられていて、病院での生活がどのように進んでいくのかが具体的に想像できました。
読み終えたときには、突然の出来事に対して何も知らない状態で向き合うのと、ある程度の流れを理解している状態とでは、気持ちの余裕が大きく違うのではないかと思いました。親の入院は誰にでも起こり得る出来事ですが、その最初の段階でどのように動けばよいのかを整理してくれる点は、この本の大きな魅力だと感じました。
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この本を読んで強く印象に残ったのは、「病院に長く入院できるとは限らない」という現実がはっきり書かれていたことでした。これまで私は、入院したらある程度落ち着くまで病院にいられるものだと考えていました。しかし、本書では入院や転院の流れ、そして退院後の生活についても視野に入れて考える必要があることが丁寧に説明されていました。
入院している間にも、退院後の生活をどうするのかを考えなければならないという視点は、読んでいてとても現実的だと感じました。自宅で介護をするのか、それとも別の選択肢を考えるのかといった問題は、決して遠い未来の話ではなく、入院の段階から関係してくることがよく分かりました。この流れを知ることで、入院という出来事を一つの通過点として捉えることができるようになるのではないかと思います。
また、入院中の不安を誰に相談すればよいのかといった点にも触れられていて、家族だけで抱え込まないための考え方が示されていました。医療の現場で何が起こり、どのような判断が求められるのかを知ることで、現実に向き合うための心構えができる本だと感じました。
この本を読みながら感じたのは、介護保険の制度が思っていた以上に複雑でありながら、順序を理解すれば少しずつ見えてくるものだということでした。要介護認定の仕組みや基本チェックリスト、認定調査の内容など、制度の入り口から説明されているので、初めて介護に関わる人でも全体の流れを理解しやすい構成になっていると思います。
特に興味深かったのは、認定調査がどのように行われるのかという部分でした。介護の必要度を判断するためにどのような視点があるのかが説明されていて、制度の裏側を少し知ることができたような気がしました。また、認定結果に納得できない場合について触れられている点も、実際に制度を利用する人の立場に寄り添っていると感じました。
制度というと難しいイメージを持ちがちですが、この本では家族が直面する疑問に沿って説明が進んでいくため、自然と理解が深まります。介護保険を利用するための第一歩がどのようなものなのかを知ることができたのは、読者にとって大きな意味があると感じました。
この本を読んでいて印象に残ったのは、介護が多くの専門職と関わる出来事であることを改めて実感できた点です。ケアマネジャーをはじめ、医師や看護師など、さまざまな立場の人が介護に関わることが紹介されていて、その関係性の中で家族がどのように関わっていくのかが丁寧に説明されていました。
中でも「よいケアマネジャーとはどんな人か」という視点はとても興味深く感じました。ケアマネジャーは介護サービスの計画を立てる重要な存在ですが、すべてを任せきりにするのではなく、家族も情報を集めながら関わることが大切だという考え方が示されていました。この点は、実際に介護が始まったときの姿勢を考えるうえで参考になると思いました。
また、専門職とのコミュニケーションの取り方について触れられている点も印象的でした。家族が遠慮してしまうと必要な情報が伝わらないこともあるため、互いに協力しながら介護を進めていくことが大切なのだと感じました。専門職との関係をどう築くのかという視点があることで、介護をより現実的に捉えられるようになると思います。
私がこの本を読んで安心したのは、在宅介護の場面で利用できるサービスについて詳しく書かれていたことでした。家で介護をするとなると、家族がすべてを担わなければならないような印象を持っていましたが、本書ではさまざまな支援があることが紹介されています。
通所や宿泊、訪問といったサービスの組み合わせによって、生活を支える仕組みが作られていることが分かりました。また、ホームヘルパーにどのようなことを頼めるのかといった点にも触れられていて、在宅での生活を支える具体的なイメージが持てました。こうした説明を読んでいると、介護は家族だけで完結するものではなく、多くの支援によって成り立つものだと感じます。
さらに、住まいの環境についても触れられていて、段差や転倒の問題など、日常生活の安全を考える視点が紹介されていました。介護ベッドや手すりなどの設備の話も含めて、生活環境を整えることの大切さが伝わってきます。自宅での生活を続けるために必要な準備について考えるきっかけになる内容でした。
この本を読んでいて強く感じたのは、親の介護が始まったときに「仕事を続けられるのか」という問題が、実際には多くの人にとって大きな不安になるのだということでした。親が入院し、その後に介護が必要になった場合、生活の中心が一気に変わってしまう可能性があります。本書では、仕事を辞めずに介護と向き合う方法についても触れられていて、制度面からその可能性を考えることができる構成になっていました。
特に印象に残ったのは、介護休業や仕事を休んだ場合に関わる制度についての説明です。介護を理由に仕事を辞めてしまう前に、どのような制度があり、どのように利用できるのかを知っておくことが大切だという視点が伝わってきました。親の介護と自分の生活を両立させるための方法を考えることは、決して特別なことではなく、現実的な課題として多くの人が直面するものなのだと感じました。
また、介護は長く続く可能性があるからこそ、一時的に仕事から離れる方法を検討するという考え方も紹介されています。読んでいるうちに、介護と仕事はどちらかを完全に諦めるものではなく、制度や仕組みを理解しながら調整していくものなのだと感じました。こうした視点を持つことができるだけでも、この本を読む価値があると感じました。
3位 プロとして知っておきたい! 介護保険のしくみと使い方 2024-2027年対応版
介護保険の全体像を学び直したいのに、制度のしくみと実務の流れが頭の中でつながらない。そんなときに手に取りやすいのが、『プロとして知っておきたい!介護保険のしくみと使い方 : ケアマネ・相談援助職必携 2024-2027年対応版』です。
この本の強みは、介護保険の制度理解だけで終わらず、申請から利用開始までの流れ、主要サービスの違い、利用者や家族への説明まで視野に入れて整理できるところにあります。知識を増やすための本というより、現場で使える形に組み直すための一冊です。
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とくに印象に残るのは、制度を「自分がわかる」だけでなく、「相手に伝えられる」状態まで意識して作られている点です。ケアマネジャーや相談援助職にとって、介護保険を知っていることと、利用者や家族にわかる言葉で説明できることは同じではなく、その差を埋める視点が本書にはあります。
構成も実務向きで、改正ポイントの確認から始まり、制度の骨組み、利用方法、各種サービス、背景知識へと順序立てて進みます。介護保険改正への対応を押さえたい人にも、サービスの使い分けを整理したい人にも、流れに沿って読みやすい内容です。
向いているのは、介護保険を実務で扱うケアマネジャー、相談援助職、そして現場に出てから制度を学び直したい人です。反対に、家庭介護のために最低限だけを知りたい人には、やや専門職向けに感じられるかもしれません。
ガイドさん
介護保険の知識を断片のままにせず、支援の場で使える形に整えたい。そんな目的を持つ人にとって、本書は確認用としても学び直し用としても役立ちやすい一冊です。制度の理解と説明力の両方を補いたいなら、十分に読む価値があります。
本の感想・レビュー
「理解する」だけでなく「説明する」ことまで考えられているのが印象に残った
この本でいちばん印象に残ったのは、介護保険制度を「自分が理解するため」に整理しているだけではなく、「利用者・家族にどう説明するか」まで含めて作られているところでした。はじめにでも、現場では「制度が複雑で改正も頻繁なため、理解することが難しい」「利用者・家族に対してサービスの内容をうまく説明できない」といった悩みが多いと書かれていましたが、本書はまさにその悩みに正面から応えようとしているのが伝わってきました。
特に印象に残ったのは、第3章の構成です。各サービスの説明に加えて、「ご利用者・家族へ よくわかるサービス解説」が入っていること、さらに本書の使い方でも「1つのサービスを『専門職向け』『利用者向け』に分けて説明している」と明記されていることから、この本は単なる制度解説書ではないのだと強く感じました。専門職の頭の中を整理するだけなら、制度の仕組みやサービスの定義、費用、手続きだけでも成り立つはずです。でも本書はそこにとどまらず、「相手に伝わるかどうか」まで意識して作られている。この点がかなり印象的でした。
なぜそこが強く印象に残ったかというと、介護保険の本は制度の内容そのものを説明するものが多くても、実際に支援の現場で必要になる「説明のしやすさ」まで考えられている本は意外と限られるからです。制度を知っていることと、利用者や家族にわかる言葉で話せることは、似ているようでかなり違います。本書はその違いを最初からわかったうえで編集されているように感じました。だからこそ、知識を増やすための本というより、実際の仕事の中で使うための本として印象に残りました。
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この本を読んでまず感じたのは、かなりはっきりと実務者に向けて作られている本だということです。はじめにでも、ケアマネジャーをはじめとする相談援助職の悩みに応えるために作られたと書かれていて、その方針が目次全体にもよく表れていました。第1章で制度のしくみ、第2章で利用方法、第3章で各サービス、第4章で制度の背景まで追っていく流れは、現場で使うことを前提にした組み立てだと感じます。
その一方で、一般向けの超入門書を想像して読むと、少し印象が違うかもしれません。サービスの種類や利用方法が順序立てて説明されているのは親切ですが、本の重心はあくまで「制度をどう理解し、どう説明し、どう実務に生かすか」にあります。利用者・家族向けの解説ページがあるとはいえ、本全体は専門職側の理解を支える作りです。
だからこそ、向いている人と向かない人は比較的わかりやすい本だと思いました。介護保険を仕事で扱う人や、学び直したい相談援助職にはかなり頼もしいはずです。逆に、家庭の事情で介護保険をざっくり知りたい人にとっては、少し専門寄りに感じる可能性があります。
利用者説明に便利だが、家族向け単独の本としては専門的
私はこの本のいちばんの特徴は、利用者や家族への説明を意識した作りにあると思いました。各サービスに「ご利用者・家族へ よくわかるサービス解説」が入り、本書の使い方でも「利用者向けページはこのまま利用できる」と示されているので、説明の場面をかなり具体的に想定していることがわかります。専門職が読んで理解するだけで終わらせない工夫は、実務書としてかなり親切です。
ただ、その便利さがそのまま「家族向け単独の本」と言えるかというと、そこは少し違うとも感じました。利用者・家族向けページはあっても、書籍全体としてはケアマネジャーや相談援助職に向けて編集されています。第1章から第4章までの流れを見ても、制度理解と支援実務が中心にあります。
そのため、家族が一冊まるごと読む本として考えると、やや専門的に映る可能性があります。反対に、専門職が家族に説明するための土台として使うにはとても相性が良さそうです。この本の良さは「家族向けの本」であることより、「家族に説明する側の本」であることにあると感じました。
制度の全体像がつかみやすく、最初の一冊に向いている
この本のよさは、いきなり細かい話に入るのではなく、介護保険の全体像から順番に理解できるところにあると思いました。第1章では「介護サービス受給の全体像」「介護サービスの種類」「介護保険の対象者」など、まず制度の骨組みを押さえられるようになっています。
介護保険について知ろうとすると、つい個別のサービスや申請手続きから見てしまいがちですが、それだと全体とのつながりが見えにくくなります。その点、この本は最初に制度のしくみを整理してくれるので、「そもそも介護保険とは何か」「どんなサービスがあるのか」という土台をつくりやすいです。
はじめにでも、相談援助職にとって最も重要なのが介護保険制度の理解だと書かれていましたが、まさにその“理解の土台づくり”に向いた本だと思いました。介護保険を学び直したい人にも、最初の一冊として手に取りたい人にも、入りやすい構成です。
申請から利用までの流れが整理されていて実務に役立つ
制度の概要だけで終わらず、実際の利用の流れまできちんと整理されているところに、この本の実務書としての強さを感じました。第2章では、「要介護認定の申請」「認定調査」「要介護認定」「ケアプラン作成」「サービスの利用」「介護サービス費用の支払い」と、利用開始までの流れが順に並んでいます。
この順番がそのまま実務の流れになっているので、読むだけで頭の中が整理されます。制度の知識はあっても、手続きの流れになると曖昧になりやすいので、こうして段階ごとに確認できるのはとても助かります。
特に、申請から認定、ケアプラン作成、利用、支払いまでが一つの流れとして見えることで、利用者や家族に説明するときにも全体を見失いにくくなると感じました。知識を点ではなく線で理解できるので、実務につなげやすい本だと思います。
カラーで見やすい一方、情報をざっと拾う読み方になりやすい
ページを開いたときの見やすさは、この本のかなり大きな魅力だと思いました。オールカラーで、章ごとに基本色が分かれ、図表を多用しているので、必要な情報が目に入りやすいです。介護保険の本というだけで身構えてしまう人でも、この誌面なら入りやすいだろうなと感じました。
ただ、見やすいからこそ、じっくり読み込むというより、必要なところをざっと拾って満足しやすい面もある気がしました。これは欠点というより特性に近いですが、視覚的に整理されているぶん、理解した気持ちになりやすいところはあると思います。読みやすい本ほど、あとで振り返ると細部までは残っていなかった、ということもあるので、その点は少し意識して読みたい本でした。
私は、忙しいときに必要な項目をすぐ見つけられる点ではとても助かると感じましたが、腰を据えて読み込む専門書のような重さを求める人には、少し印象が違うかもしれません。軽やかに読めるのは魅力ですが、そのぶん、自分で立ち止まりながら読む姿勢があったほうが、この本のよさをしっかり受け取れると思いました。