次の就職先が決まっていない方にとっては、失業保険(失業手当)の受給期間がどの程度なのかは重大な関心事項だと思います。
受給期間は3つの要因によって決まるため、人によってその期間は異なります。
この記事を読めば、求職者給付(失業給付金)の受給期間を知ることができます。
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求職者給付の基本手当の所定給付日数
失業者に支給される求職者給付(基本手当)の給付日数は下記の3つの条件によって決まります。
- 離職理由
- 被保険者だった期間
- 労働者の年齢
具体的には失業理由が自己都合か会社都合かによって、本人が受ける基本手当の所定給付が変わってきます。
自己都合で辞めた人より倒産・解雇などの原因で離職した人の方が保護の必要性が高いので、給付日数も多めに設定されています。
自己都合で退職した人の給付日数(一般受給資格者)
1年未満 | 1~5年未満 | 5~10年未満 | 10~20年未満 | 20年以上 | |
全年齢共通 | - | 90日 | 120日 | 150日 |
一般受給資格者とは、定年退職や自己の意思で退職した者のことです。
一般受給資格者は離職時等の年齢に関係なく、被保険者であった期間に応じて、90日~150日の給付日数となります。
会社都合で退職した人の給付日数(特定受給資格者)
1年未満 | 1~5年未満 | 5~10年未満 | 10~20年未満 | 20年以上 | |
30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | - |
30~35歳未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
35~45歳未満 | 150日 | 240日 | 270日 | ||
45~60歳未満 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
60~65歳未満 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
特定受給資格者とは、事業の倒産、縮小、廃止などによって離職した者、解雇など(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く)により離職した者のことです。
特定受給資格者と認定された場合、退職時の年齢と被保険者期間に応じて90日~330日の給付が受けられます。
特定理由離職者とは、①労働契約の更新を希望したにもかかわらず、期間の定めのある労働契約の期間が満了し更新されなかった者、②体力の衰えなど正当な理由のある自己都合退職者が該当します。
障害者などの就職困難者の給付日数
1年未満 | 1年以上 | |
45歳未満 | 150日 | 300日 |
45~65歳未満 | 360日 |
就職困難者とは、身体障害者、知的障害者、精神障害者、刑法などの規定により保護観察に付された者、社会的事情により就職が著しく阻害されている者(精神障害回復者など)が該当します。
高年齢求職者給付金
被保険者であった期間 | 高年齢求職者給付の額 |
1年以上 | 50日分 |
1年未満 | 30日分 |
高年齢求職者給付金は、65歳以上の離職者に支給されます。
初回失業認定日に上記の日数分の基本手当を一時金として、即日、支給決定。
受給期間を過ぎると給付が受けられなくなる
求職者給付には受給期間があります。この期間を過ぎてしまうと、たとえ所定給付日数が残っていても求職者給付の支給を受けられなくなります。
求職者給付の受給期間とは
一般被保険者が受けられる給付を基本手当といいます。
基本手当は離職の日の翌日から1年間に限り受給することができます。この期間を受給期間といいます。
ただし、所定給付日数が330日の者は離職の日の翌日から1年と30日、360日の者は離職の日の翌日から1年と60日がそれぞれ受給期間となります。
受給期間が延長されるケース
受給期間の間に一定の理由(妊娠・出産・育児・ケガ・病気・看護など)により、引き続き30日以上働くことができなかったときは、その働くことができなかった日数だけ受給期間を延長することができます。
延長できる期間は最大で3年間です。
つまり、原則の1年間と延長できる期間を合わせると最長4年間が受給期間になります。
もし、働くことができない期間が15日以上となる場合には傷病手当を受けることができます。
基本手当をもらう代わりに傷病手当をもらうことになり、そのぶん基本手当は少なくなります。
また、働くことができない期間が15日未満の場合は、傷病証明書により、その期間は失業していたことで認定されます。
高年齢求職者給付金と特例一時金の受給期限
高年齢被保険者であった者に支給される求職者給付を高年齢求職者給付金といいます。
高年齢求職者給付金は一時金で支給されますが、支給を受けることができる期限があります。受給期限は離職日の翌日から1年間です。
また、短期雇用特例被保険者であった者に支給される求職者給付を特例一時金といいます。
特例一時金も一時金(一括)で支給されます。特例一時金の受給期限は離職日の翌日から6ヶ月間です。
なお、高年齢求職者給付金と特例一時金については、一般の被保険者に支給される基本手当のように受給期間延長の制度はありません。
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